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つるやオープンゴルフトーナメント 2008

第2ラウンドを終えた宮里聖志は「藍ちゃんは、どうなってる?」

3時半起きの長男につきあって、コースに駆け付けた母・豊子さんは6時40分予定の再開を待つ息子を気遣った。

早朝は、5度近くまで気温が冷え込んだ。
第2ラウンドの残り競技は、16番ホールからスタート。
190ヤードと距離のあるパー3に「体が動かないのではないか…」。
そんな母親の不安は的中した。

ティショットは力なく右に飛んでいき、バンカーへ。
アプローチは寄せきれず、2メートルのパーパットに「とうとうボギーを打つのかしら」といちどは覚悟を決めた。

「あれが入って、昨日のパットの良い流れが続いてるんだ、と思いましたね」(豊子さん)。

前日、競技中断直前の15番パー5で宮里は、ちょうど同じ距離を決めていた。
6番アイアンで打った残り178ヤードの第2打は、やはりピンまで2メートル。
このイーグルパットを決めたあと、日没サスペンデッドになったのだ。

ピンチを切り抜けた勢いで、続く17番パー5でこれまた2メートルのバーディチャンスを決めた。
首位の岩田との差をひとつ縮め、通算9アンダー単独2位での決勝ラウンド進出だ。

コースから引き揚げてきた宮里は「とりあえず一服です」。
クラブハウス前のベンチにどっかと腰かけて、同組の高山忠洋(=写真奥)と、この日の3ホールをひとしきり振り返ったあと、ふとかたわらで微笑む母親に聞く。

「藍ちゃんはどうなってる?」。
「3オーバー、32位にいるわ」。
「よしよし、まずまずだな」と、小さくうなづいた。
「自分のことで精いっぱい」と言いながらも、米ツアーで戦う可愛い妹を気遣ったお兄ちゃん。

続く第3ラウンドは第1組が9時10分。
宮里の最終組が、10時50分。
第2ラウンドが終了したのは8時前。
「これから4時間…どうやって時間をつぶす?」。
普段のやんちゃ坊主の顔に戻って、続々と上がってきた仲間たちとプランを練っていた。

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