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東建ホームメイトカップ 2009
金鍾徳 (キム ジョンドク)は「ゴルフが出来ることが幸せです」
昨年9月に胃を悪くしてから戦線離脱し、これが復帰戦。
「負けたけど、気持ちがいいね!」。
病み上がりにのっけから、いきなりこれだけの好ゲームを演じられたという充実感がみなぎった。
この日最終日は13番でバンカー目玉。ダブルボギーで一時は後退したが、しぶとくよみがえった。
15番、17番でバーディを奪い、通算10アンダーで並んで小田孔明との一騎打ち。
その2ホール目に3メートルのパーパットを外して優勝を譲ったが、医者からクラブを握ることすら止められ絶望した昨シーズンのことを思えば、一度の負けなどなんでもない。
特別保証制度の適用を申請して参戦する今季は11試合しか出場できないが、いきなり初戦で1300万円を稼いで来季の出場権を確保してしまうあたりに日本ツアーで4勝の底力を見せつけた。
「いまはただ、こうして思い切りゴルフが出来ることが幸せです」。
今年48歳のベテランは新人のような初々しい微笑みで、健闘をたたえる大歓声に応えた。
闘病生活ですっかり白くなってしまった頬も、シーズンが終わるころにはまた真っ黒に日焼けしていることだろう。そのときこそが完全復活だ。