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日本オープンゴルフ選手権 2009

星野英正が66をマーク

普段めったに笑顔を見せない男が、最後に笑った。最難関の18番パー4は、刻んだ3打目が乗せられず、6メートルのパーパットが残った。
16番からの3連続ボギーが頭をよぎった場面。

「悔いないストロークをしよう、と。執念で、入れました」。
ピンチを食い止め66は、そのあとすぐに石川に65で抜かれたが、その時点では武蔵カントリークラブのコース新。

前日2日目は75と苦しんだが一夜明けて9ストロークも縮めたゴルフは、徹底したフェアウェーキープのたまものだ。
「日本オープンは、たとえ距離が残ってもいいから」。

ドライバーは使うが、「アイアンみたいに、コントロールして打っている」。
その分、5〜10ヤードも普段よりは距離が残るが、そのことでかえって、「得意の番手が残るから」。
特に今週は、「ピンポイントで狙う感覚で打てっていける」というほど、アイアンショットが絶好調。

そして、得意のパッティングだ。
2〜3メートルのチャンスは決して外さず、45位タイからの猛チャージに成功した。

近頃、コーチの江連忠プロからほとんど何も言われなくなった。
「とにかく『振れ』って言われるくらい? それだけ言って、今日は女子(ツアー)の方に言っちゃった」と、あきれ顔で笑うが、裏を返せばもはや、コーチもアドバイスすることがないほど調子が良いということだ。
あと必要なのは、自身4つめの勝ち星だけだ。

日本アマ3勝など、アマ時代に50を優に超えるタイトルを持つだけに、財団法人 日本ゴルフ協会主催の今大会にはジュニア時代からお世話になっている役員の方も多く、また32歳を迎えて、選手としての成熟期を迎えた今年はやたらとこう声をかけられるようになったという。
「そろそろ、獲ってもいいんじゃないか、と」。

そして、言われなくともゴルファー日本一決定戦は、「誰でも欲しいタイトル。明日はもう一度、今日のようなゴルフが出来ればチャンスはある」。
2打差の3位から、頂点を目指していく。

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