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〜全英への道〜 ミズノオープンよみうりクラシック 2009

星野英正「僕は裏からこそっと行きます」

この日2日目は大量アンダーが続出しただけに、69の通算8アンダーは本人にもやや不満が残る内容だ。
「昨日に引き続きパッティングがいいし、もっとバーディが多く獲れそうなイメージがあったから。今日の3アンダーは普通じゃない?」と、素っ気なく言ったが、首位と3打差の3位タイは、ツアー通算4勝目と自身2度目の全英切符を勝ち取るには絶好の位置だ。

初挑戦は、やはり今大会上位者の資格で得た2004年のロイヤル・トルーン。
初めてのメジャー舞台は感動の嵐だった。
「こういうところでプレーしないと、ホンモノのプロゴルファーじゃない」と、思い知らされた。
「またいつか、ここに帰ってきたい」と、決意を新たにしたものだ。

「世界のメジャーは、出られるものなら毎年出たい」そう願う星野にとって、絶対に譲れないチャンス到来。

「でも、遼が上にいる」と、複雑な表情もちらり。

石川が苦手なわけではない。
気がかりなのは、3日目にともに最終組で回る17歳に、ついて歩く大勢のギャラリーと報道陣。
石川のプレーが終わるなり、他の選手を待たずに大移動が始まるからだ。
「3人で回っているのだから分かってもらいたい。そう言いたいけれど、そうもいかない」。

文句を言うかわりに「完全アウェイの状況で、自分のプレーに徹します」と宣言した。

初日にも、関係者の話し声にリズムを崩しているだけに、痛感している。
「ゴルフはリズム感とか、ペースとかがものすごく重要で、それを邪魔されたら集中力が保てないから」。
もしも、自分が打つ段になって、少しでも周囲がざわつくようなら我慢せず、静まるまで辛抱強く待つつもりだ。

それに、ギャラリーの心理も理解出来る。
「遼には若さと迫力がある。見るものを引きつけるものがある。騒ぐ気持ちも分かるから」。
地元・宮城県からここ兵庫県に移り住んでもう長い。中には、自分への声援もあるだろう。
それを励みに「僕は地味に、キレイなゴルフで裏からこそっと行きます」と笑った。

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