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東建ホームメイトカップ 2007

矢野東「今年の目標は毎週トップ10入り」

隆々と盛り上がる胸筋は、服の上からでも一目瞭然。
オフトレーニングはもちろん、昨年末に踏み切った「禁煙」の効果が大きい。

「それまでにも、ずっとやめよう、やめようと思っていた」。
体への影響を考えて、というよりも、むしろ「見た目の問題」。

ラウンド中、つい自分のプレーにいらついて、ライターに手を伸ばしてしまう弱い自分が情けなかった。
「そんな姿を、ファンの方に見せてしまうのが、ずっとイヤだった」という。

「見に来てくださるファンのために・・・」それを一番の目的に思い切ってトライしてみたら「意外と簡単だった」。
話題の禁煙本を3回、繰り返し読んだら1ヶ月もしないうちに、必要性を感じなくなった。
1月の米ツアー「ソニーオープン・イン・ハワイ」でも、プレーへの影響はまったくなかったという。

体重が増えだしたのもそのころ。
トレーニングしたらするだけ、面白いように筋肉がついた。
「ゴルフのあとのゴハンも美味くて仕方ない」。
あっという間に体重は8キロ増。
もともと細身の体型は、「ずっと70キロ台が目標だった」。
なかなか実現できず、思い悩んでいたのがウソのようだ。
現在、75キロと楽々クリアして、一気にパワーアップだ。

端整な顔立ちにムキムキの筋肉が加わって、その存在感がいっそう際立つようだ。
見どころも、一段とパワーアップして迎えたこの開幕戦。

ひとつだけ、悩みがある。
「顔も一緒に大きくなってしまったこと」。
会う人、会う人に言われる。
「東、太った? 顔がなんか・・・」。
そう言われるたびに、表情が暗くなる。
「やっぱり、俺の顔パンパンなんでしょ・・・」。

この夜は、むくみ取りのパックをして大会初日に備えようか・・・と、笑う矢野の今年の目標は「毎試合、トップ10入りに入ること」。

早めのシード権確保で、今年は米ツアーの1次予選会から挑戦する計画があるほか、開幕からこの2戦は、特に頑張っておきたい理由がある。

昨年まで専属キャディで兄の勅仁(まさひと)さんが、このほど群馬県の富岡市議会に、無所属から立候補した。
来週のつるやオープンの最終日が投票日。

今回、会場入りする直前に、矢野も応援演説に立ったばかりだ。
知名度を上げるためにも「ぜひ自分も良い成績をあげて兄の力になりたい」。

マッチョな体にそんな願いを秘めて、いざティグラウンドに立つ。

  • 「顔パンパンでむくみ取りのパックが必要かも」と情けない顔の矢野。

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