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JGTO TPC イーヤマカップ 2000

ホウライに集ったボランティアは、延べ800人

真剣な表情で、ボールの行方を見つめる小林さん
 今回、はじめてトーナメントのボランティアに参加した小林博枝さんは、長い2日間を終えて、涙ぐんだ。
 第3ラウンドで最終組の伊沢、横尾の組のマーカー(スコアチェック)を担当し、「プレーが終わってアテストも済んで、ほっとしているときに横尾さんがいきなりボールにサインをし始めて…。『お疲れさま』って渡して下さったんです。嬉しかったのと、緊張が解けたのとで…、なんかすいません…」と手に、そのサインボールを握り締めたままウルウル。

 大会3日目は、日没で18ホールが消化しきれず、翌日の最終日に競技が持ち越されたため、小林さんのマーカー業務も2日越しとなった。
 前日の第3ラウンドは、12時05分にスタート。直後の2番ホールと、4番プレー中のときに遭った2回の雷で競技が中断となった。
 中断の合間、小林さんは本部から「必ず選手のそばにいるように」と指示を受け、コース内の小屋や茶店で選手とともに待機。再開後は9番ホールまで行ったところで、日没サスペンデッドとなった。

 「マーカーなんて、はじめての体験でもう緊張しっぱなしでした。とにかくプレーのジャマにならないようにってそればかり。ただでさえどきどきしているときに、すごい雷と、中断でしょう。もうどうしたらいいのか不安でしょうがなかったです」。

 そして、第3ラウンドの残りホールが行われた最終日のこの日。
 小林さんは朝4時起きして5時50分にコースに集合、6時30分から残りの9ホールをこなした。
 過度の緊張と、早起き。2日に分けて18ホールの業務をこなした疲れ―。そんなとき、横尾からかけられた「ありがとう」という一言は、小林さんにはよほど嬉しかったのだろう。それで、冒頭の涙となった

 「今回の参加では本当に、すごく良い体験をさせていただいたと思います。昨日の中断の最中には、横尾さんと伊沢さんがいろいろ世間話しをしたおられて、『ああ、選手の方ってこんなことをおしゃべりされるんだな』とか、それに、たまに私たちにも話しかけてくださったりして…。本当に楽しい2日間を過ごせました。今日は早起きした甲斐があったと思います」(小林さん)

★今大会に参加してくださったボランティアの方々は、延べ800人。地元・西那須野地区を中心に、JGTOが募集していたインターネットから応募された20人の中には、遠く富山県から足を運んでくださった方もいらっしゃいました。たくさんのご協力、ほんとうにありがとうございました。

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