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三菱自動車トーナメント 2000

「きょうは、何ホールでも行くつもりだった」/昨年度チャンピオン、米山剛の優勝コメントから

「(プロ入りして)13年目の初勝利ですか…優勝するのはほんとうに大変です。いままで、人にばっかり『おめでとう』を言いすぎて疲れてしまいました。たまにはオレにも言ってくれ〜』と思ってた(笑)
 きょうはもっとジワ〜っと来るかと思ったけど、そうでもなかったです。
 これまでチャンスのたびに、優勝したい優勝したいって気持ちばっかりが先に立っていたから、今回は変えてみようと思った。プレーオフの1ホール目で、チャンスをはずして(ピンまで2メートル)、まずいなとは思ったけれど、『また次行くよ、何ホールでもやるよ』というような、たとえ、ボギーが出ても『こんなもんだろう』という気持ちでやっていたから、緊張はしていなかった。はじめから勝つつもりもなかったし、ミスしてもいつものことだろう、くらいの気持ちでした。ベスト5位くらいに入ればいいと思っていたので、勝てたのは、タナボタって感じですね。
 一日、とてもリラックスしてできました。優勝すると、自信がつきますね。
まして、相手が、ジャンボさんや細川くんで、試合は混戦模様で…レベルが違うって感じでしたけど、意識してしまうと、自分の首をしめてしまうことになるんで、たまには違うことをしないと、と思った。
 本戦のほうの、17番ロングで(約4メートルの)イーグルパットをはずして、結果的にバーディでしたが、あまり『あ〜あぁ』というのはなかった。
 プレーオフ5ホール目(最終ホール)でも、細川クンが(3メートルのパーパットを)はずすわけないと思っていたんで、『さあ、次だ。2ホールでも3ホールでも行こう』という感じだった。自分もあのホール、残り137ヤード(第2打)のフォローをPS (ピッチングサンド)で球を上に上げようと思ったら、フェースが開いてしまったんです(グリーン右横のラフへ)。でも、下まで落ちなくてラッキーでした(溜め息)。
 ここまで勝てないのは最初は、『技術がないからだ』、と思い、3年前、インストラクターの井上透くん(当時25歳)にスイングを見てもらって、それからよくなってきて、今度は2年前くらいから、『精神的なものだ』って思うようになりました。優勝争いなどのときに、優勝したい気持ちが強すぎて、スイングが変わってきてしまうんです。でも、今年(99年4月)のデサントでもプレーオフで負けて、何度も2位を体験するたびに、慣れっていうのか、こういう感じでやればいいのかっていうのがわかってきた。リラックスできるようになってきたんですね。
この優勝は、本当に自信になります。また今度、優勝争いの場面がくれば緊張しちゃうんでしょうけど、勝つっていうことは、そういうことにも打ち克つってことなんだって、今回の優勝でよくわかりましたよ」

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