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Hitachi 3Tours Championship 2007 講演会を開催(12月9日)
子供たちが寒空の下で、元気よく練習場を駆け回っている間、引率した保護者のみなさんは特設テント内で椅子につき、2人の講師の貴重なお話を聞くことに。
まず午前の第1部は「ジュニア競技者のための栄養と食事について」。
国立スポーツ科学センタースポーツ医学部・研究員の亀井明子先生(=写真上)をお招きし、これから本格的にゴルフの道に進み、「将来はうちの子を宮里藍か石川遼くんに…?!」と願う親御さんたちに、少年・少女期の“食育”がいかに重要か。
またケガや病気もなく、スポーツ選手として末永く活躍する秘訣を語っていただいた。
そして午後からの第2部は、男子ツアーのJGTOのオフィシャルアスレチックトレーナー成瀬克弘氏(=同中)が「ジュニア競技者のボディケアについて」というテーマで語ってくださった。
シーズン中は毎日トーナメント会場に常駐してツアープレーヤーの体をケアし、常に的確な処置とアドバイス、そして何より心のこもったサポートで、絶大な信頼を得る。
実践と経験、そして過去の膨大なデータに基づいた成瀬氏の講義は親御さんたちにとって、聞き逃したくないものばかりだった。
しかも数々の症例を、いま成長真っ只中のジュニアに置き換えて、分かりやすく話してくださった。
たとえば成瀬氏によれば、成長期にある子の筋力トレーニングは、逆に骨の成長を抑制してしまうため避けたほうが良いという。
また、夜の11時から2時の間は成長ホルモンがもっとも盛んなとき。この間はしっかりと睡眠をとらせたほうが良いなど、実生活に基づいたアドバイスもなされた。
さらに子供の精神面にも触れて、「たとえジュニア時代では1番でも、大人になってもまだ1番でいられるとは限らない。それよりもいまは、結果に一喜一憂することなくのびのびとゴルフをやらせてあげてほしい」。
それが何より、成長の秘訣だと説かれた。
ちょうど、子供たちのレッスン会が終わるころに講義も終了。
それでも時間が足りず、熱心な親御さんが講師のお2人に質問をぶつけるシーンもあり、非常に内容の濃い講演会となった。