前日首位の細川和彦。この日は4バーディ、2ボギーのゴルフで、「もう少し出したかったね」と不満が残った。「きょうはピンの位置が難しかったのかな…。最初にバーディが来た（2番ホール、 第2打をサンドウェッジでピン左14メートルにつけて）から、ボチボチかな。スコアは伸びているから、ヨシとしようかな」。
★ 細川和彦は、7月に挑戦した全英オープンで、3年間愛用したエースクラブを、バッグごとグごと盗まれるアクシデントにあっている。そのショックは大きく、「命を取られたようなもの」と当時はしきりに悔やんでいたものだった。だが、これまで代用していたクラブの調子が最近、手にしっくり来はじめたようで、完全とはいえないまでも、その痛手から立ち直りつつあるようだ。ただ、本当に相性のいいクラブを探す執念は相当なもので、今週は、新しくメーカーのスタッフが持ちこんだドライバーのヘッドを、火曜日のうちに3回も変え、調整をはかったという。

「容量、ロフト、バランス。すべて同じヘッドをつけているのに、打ってみると感触が違う。打ってみると、球のつかまりが、ひとつひとつ違うんだ。これだ、と思うクラブに出会うのは、大変なことだよ」。 今季初優勝を飾るとき。細川が手にしているクラブがようやく、細川の新たな“伴侶”になるのだろう。

• 細川 和彦