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カシオワールドオープン 1999
開聞岳の難関、山からの風と海からの風
「大きな壁に、ジュニアゴルファーがはさまれてたみたいなラウンド」と田中は笑ったが、スコアでビッグな2人を凌駕した。
「快晴無風でなかったのが、かえってよかった。風向きによってどうなるかわからない、という気持ちがあったから、逆に気負いなくまわれた」という。
複雑に向きを変える読みづらい風の中、ショット中の「ラッキー」(田中)もあった。
たとえば、405ヤードパー4の2番ホール。
「ボクが打つときは、すごいフォローで残り60ヤードのところまで飛んだんです。でも、ジャンボさんが打つときはものすごいアゲンストで、ジャンボさんはボクの 100ヤードも後ろ。6番アイアンで打たなくちゃいけない距離が残ったんです。
ジャンボさんは、ぶつぶつ怒ってらしたんですが、風のおかげとはいえ、あれはボクの記憶に残る最高の“オーバードライブ”です!」
逆のパターンで自身がアンラッキーになることもあったが、「ボクが打つ前は、急に風が止んだり、ラッキーなことが重なりましたね」と、初日4アンダー3位タイと好位置でホールアウトした。