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マイナビABCチャンピオンシップ 2008

深堀圭一郎が首位キープ

同組の石川遼に「だんだん振れてきましたね」と言われて思わず苦笑いを浮かべたが、それももっともな意見だ。前日初日のフェアウェイキープはわずか4回。この日2日目は6回。
ティショットが曲がりに曲がる。
そのため確かに前半は、「大事に確かめながらいこう、と」。

どんな場面も思い切りの良いドライバーショットを見せる石川を横目に、コツコツとスコアを積み上げていた深堀だったが連続ボギーのあとの最終18番パー5で、「どうせ曲がるなら、気持ちよく振ろう」。

この日最後に思い切った1打はフェアウェイを捉え、残り194ヤードの第2打は5番アイアンで4メートル。

イーグルで締めて、3打差の通算9アンダー。
ショットの不振を抱えながらも首位を守れたのは、マスターズにも匹敵すると言われる今週の高速グリーンだ。
「もともとスピードがあるほうが好き」と、難なく攻略。
今週は、特に時間を割いて練習を重ねているアプローチにも救われている。

今月9日に40歳の誕生日を迎えて、痛感している。
「僕ら世代が頑張らないと・・・!」。
男子ツアーは若手の台頭著しいが、それも中堅・ベテラン勢の奮闘があってこそ際だつものだ。
ゴルフのファン層は幅広い。
「期待を裏切らない40代にしたい」。
そんな熱い思いも家族の支えがあってこそだ。

毎週、スペシャルドリンクを作って持たせてくれる妻・晶子さん。
子育ての忙しい合間を縫って、家に帰るごとに温かい健康スープで体調を気遣ってくれる。
また1歳と7ヶ月になる長女・環子(わこ)ちゃんは「最近、ますます可愛くて・・・」。
大黒柱として「1年でも長く良いプレーを見せたい」との思いは募るばかりだ。

晶子さんの父親がここABCゴルフ倶楽部のメンバーというのも加わって、今大会への思い入れも強い。
いよいよ迎える週末にむけて「あとはショットの回復を期待するだけ」という深堀は毎日、宿の風呂場で素振りを繰り返していると明かしたあと、「裸になったほうが、体の動きが見えやすいので」と、言い訳のように照れて笑った。

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