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矢野東は単独11位

兄貴分の平塚哲ニに負けじと粘った。バークレイズシンガポールオープン最終日。フロント9を2バーディ(2ボギー)で折り返し、バック9を1バーディ、2ボギーでまとめた矢野は、通算3オーバーの単独11位で競技を終了した。

独特の湿気と暑さに加えて、2日目は雷雨による競技中断。3日目は強風。そして、硬いグリーン・・・。
「このコースには、チャンスホールと言えるホールがない。9アイアンやピッチングウェッジで打っても、10ヤードも転がってしまうほどグリーンも硬い。ピンに向かって打っていきたいけど、いかにピンを狙わないで打つか。そういうジャッジも求められた」という。

それでも初日71、2日目以降の3日間は72。過酷な条件にも4日間、安定した成績を残せたのは徹底して貫いた、手堅いコース戦略だった。
「ティショットでドライバーを使用したのも2ホールだけ。まずはフェアウェイキープを心がけて、丁寧にプレーした」という。

強風が吹き荒れた前日3日目の第3ラウンドは、さすがに「心が折れかけた」と振り返る。「それでもなんとか持ち直すことができた。おかげで平塚さんと2人でいいフィニッシュができた」と話したその表情は、自分を信じてひとつのことをやりきった満足感と、爽快感で一杯だった。

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