記事
石川遼、来るホスト試合に胸躍る
プロ転向を発表したのは、今年の1月10日だった。さらに同月の28日に、石川との5年間の所属契約を発表した松下電器産業株式会社は、来る10月1日に「パナソニック」への社名変更を控えている。
グローバル企業として、さらなる躍進を目指した一大改革を目前に、同社として初のゴルフトーナメントを開催する。
アジア太平洋ゴルフ連盟と、財団法人日本ゴルフ協会とともに主催する「アジアパシフィック パナソニックオープン」は9月25日(木)から4日間の日程で、アジアと太平洋地域と日本のトッププレーヤーがNO.1の座を競い合う。
日本とアジア両ツアーの賞金ランク対象トーナメントとしてもカウントされる今大会の賞金総額は2億円。優勝賞金4000万円のビッグイベントは、石川にとっては初のメインスポンサー試合でもある。
8月18日(月)に行われた大会の記者発表会で、マイクを握り締めて言った。
「まだプロ1年目の僕が、ホストプロとしてトーナメントで戦えるなんて、夢にも思っていませんでした」。
まして、記念すべき第1回大会への参戦には感慨深いものがある。
「1年目の僕と、1年目のパナソニックオープンはなんだか響きも良くて・・・。きっと特別な1週間になる予感がする。きっと、一生思い出に残るトーナメントは成績もついて来て、大会が盛り上がるよう頑張りたい」とその自覚も十分に、すでに賞金1200万円超を稼いだツアー前半戦をも追い風に、このホスト試合で「何かを起こす手応えもある」。
熱い思いを吐きだした。
この日は会見の前に、地元関西のドンこと杉原輝雄と、選手会長の宮本勝昌とともに、大会の舞台となる茨木カンツリー倶楽部・西コースを視察ラウンド。
特に、この名門倶楽部でゴルフを覚え、プロを目指し、研鑽を重ねた杉原との初の同組ラウンドには収穫がないわけがない。
やはり同倶楽部を舞台に、5月に行われた全米オープンの日本予選で敗退している石川は、まさに“茨木”を知り尽くしたドンの口からこぼれるコース攻略の一言一句も聞き漏らすまいと、最後までどん欲だった。
「言われるとおりに打ったらいきなり球筋が変わったり・・・。今日、杉原さんから教えていただいたことは、絶対にやったほうがいいなということばかり。この4時間の間に学べたものは大きかったから。一生懸命に練習して努力して、何年かかっても必ずマスターしたい」。
また、飛ばし屋の宮本には「本戦までにドライバーを練習して、また同じ組で回れるようなことがあれば、飛距離で負けないようにしたい」と宣戦布告するなど、早くも16歳のボルテージは高まるばかりだ。
※アジアパシフィック パナソニックオープンのもっと詳しい情報はこちらから!!