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日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills 2016

JGTO主催競技がいざ、開幕・・・・・・!

18番ホールでみごと青木のバーディ締め。「全然試合に出ておられないのに、やはりあのパッティングはさすが」と東洋の魔術師には優作も感服。
今週は“新体制”での初めての主催大会だ。今年、一般社団法人 日本ゴルフツアー機構(JGTO)の新会長に就任した。青木功の並々ならぬ意気込みを、肌身で感じているのが、こちらもジャパンゴルフツアー選手会の新・選手会長に就任した優作。

この日1日水曜日のプロアマ戦は、この2人が揃ってスポンサーをおもてなし。大会特別協賛の辻慎吾・代表取締役社長を含めてアマ2人、プロ2人の豪華ペアリングのはずだったのが、「プロ1人にアマ3人みたいになっていた」と優作は笑った。

青木の熱血指導は、優作にまで及んだ。まだ青木が米シニアツアーに参戦中だった当時、優作も毎年、フロリダ合宿に合流させてもらった時期が3年ほどあったそうだが、それ以来となる世界のアオキの“ラウンドレッスン”。

一部、レジェンドならではの難解な部分もあったというが、「アドレスの取り方など、今日も青木さんに凄くたくさん教えていただいて凄く良くなった」と、感謝した。

今週のプロアマ戦は、初の試み。今までは、プロとアマチュアのみなさんが使用するティーインググラウンドがほとんど別々で、なかなか上手く取れなかったコミュニケーションも、今年は全ホールを同一ティにすることで、参加者のみなさんに大変好評をはくした。アマチュアのみなさんとしっかりと意思の疎通を図ったこの日の18ホールには、これまた今年、JGTOの新・トーナメント担当理事に就任した田島創志と渡辺司が青木について歩いて、ラウンドの合間に翌日から4日間のピン位置を、時々ヒソヒソと打ち合わせ。

「僕は出場選手という立場で、あくまでもフェアに行きたいので。聞き耳は立てないように」。事前に、出場選手がピン位置を知ることは、不公平になると、そのときばかりは3人から距離を置いて、おもてなしに徹した優作だが「青木さんにはご自身も大好きなゴルフを我慢して尽力していただいている。熱い思いが伝わってくる」。

前日火曜日の練習日には、青木が出場選手たちを集めてミーティングを開催。そこでも、青木はかなり熱弁をふるったようで、「僕ら選手も改めて頑張りますと。決起集会みたいになっていた」(優作)。
一丸となって、いよいよ我らがJGTOの主催競技は2日木曜日に幕を開ける。

開催コースの宍戸カントリークラブは、「ここを制すれば、アメリカでもヨーロッパでも通用する。選手たちの力を最大限に引き出す魅力あふれるコース」(青木)。パー71に対して、7384ヤードと距離が長く、今年は場所によっては130ミリまで伸びたラフは、潜り込んだが最後、グリーンに届かせるのは至難の業だ。

もともとコースが持つポテンシャルに加えて、青木は“部下たち”にひとつ、課題を出した。「選手たちの力と精神状態を反映出来るセッティングにしてくれ、と」。指令を受けた渡辺や田島、トーナメントディレクターの中島和也はこの日1日かけて、4日間のティーインググラウンドやカップの配置に、頭を悩ませた。

これを受けて毎年、ダントツの難易度1位を誇る17番は、左に深いラフ、右にOBが這う481ヤードのパー4で、この日きゅうきょ、落下地点の右サイドのラフを40ミリに刈り込みフェアウェイの幅を広げることになった。そのココロは「勇気を持って打ってきたものに、ご褒美を」(渡辺)。そんなふうに、細部に至るまで創意工夫を凝らして、いざ選手たちの挑戦を待ち受ける。

今はシニアツアーで活躍する渡辺も「レギュラーは撤退してから、もう10年も出ていない。今の若い選手たちはいかに恐ろしいコースでやっているか」。コースセッティングを施す側すらひれ伏すほどの仕上がりも、「良いショットには、良い結果で報いる」(渡辺)。開幕を目前に、そんなフェアな舞台が完成した。ツアー通算51勝。青木が培ってきた経験と智恵が、ぎゅっと詰まったステージになった。
「選手たちも、私たちの思いに応えて前向きに頑張ろうと言ってくれている。明日から素晴らしい戦いを見せてくれると信じている」と青木。今年のツアープレーヤーNO.1は、選手VS新会長との戦いでもある。


  • プロアマ表彰式後の会見。熱い思いを語った(左から渡辺、青木と副会長の松井功と、ディレクターの中島)

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