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池田勇太は29位でフィニッシュ(マスターズ最終日)

日本勢で、ただ一人予選通過を果たした池田勇太が初出場のマスターズを戦い終えた。通算3オーバーで迎えた最終日は2番でバンカーから寄せて、バーディを奪うもあとが続かない。4番から連続ボギー。6番ではバーディパットがカップに蹴られた。

15番では絶好のイーグルトライを外し、16番では短いバーディチャンスを3パットだ。
「なんだかラインがうまく読めなくて。上からフックで、また下からもフックって、どうしてなのかなあ」と、苦笑いで頭をひねった。

それとは対象的に、「僕の横で彼がポンポンうまくやるもんですから、そっちに運が行っちゃってるみたいで。俺はどうしようかな、と」。同組のミゲル・エンジェル・ヒメネスの存在も、ストレスに拍車をかけたようだが、そんな池田にも最後にちゃんとご褒美が待っていた。

「前半はなかなか入らずに苦しかったけど。最後にやっと、神様が入っていいよ、と言ってくれたのかな」。
17番で、いよいよ長いのが決まると、オーガスタの18番でもバーディ締め。
「すべて悪い部分が忘れられた。これでマスターズを満喫して、72ホール上がれたのかな」。最後は満面の笑みで、ホールアウトすることが出来た。

初挑戦のオーガスタ。
この日は真夏のような晴天に、ガラスのグリーンはますます牙を剥いた。
「速く硬くなって、ピン位置も厳しい中で、各選手がスコアを伸ばして、みんなが上を狙っていくというのを目の当たりにした」と、振り返る。

「その中で、自分もひとつでも伸ばしていかないといけない、という厳しさも体験出来た。同じ18ホールを戦って行く中で、ひとりひとり選手がいろんな攻め方のバリエーションをするな、ということも。特に、グリーン上は素晴らしく上手いなと思ったので、僕にはまだそのへんが物足りないんじゃないか」と、反省点も見つかった。

これをまた、生かしていきたいという気持ちに自然となった。
「自分のゴルフを磨き上げて、来年もまたこの舞台に戻ってきたいと、回りながらつくづくと思った。取り入れる部分は取り入れて、次は引き出しを出せるようになりたい」。

帰国第1戦の今週は、いよいよジャパンゴルフツアー開幕戦「東建ホームメイトカップ」。池田が大きな手土産を持って乗り込む。

なお優勝は、フィル・ミケルソン。2位のリー・ウェストウッドに3打差つける通算16アンダーは、自身4年ぶり3度目の栄冠だった。
復帰戦のタイガー・ウッズは通算11アンダーで4位タイ。

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