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「本当に悔しい」6度目の全英オープン優勝ならず トム・ワトソン
競技最終日、横風に悩まされながらプレーする上位陣はスコアを徐々におとしていく。16番ホールでウエストウッドが下りのパーパットを外すと、ワトソンの名前が再びリーダーズボードのトップに。18番ホールをゆっくりと歩いてくるワトソンにはギャラリーの惜しみない拍手と声援がおくられ、誰もがワトソンの優勝を疑わなかった。
しかし、約2メートルのパーパットが入らずボギー。今週何度も観衆を沸かせた好調のパッティングが最終日の18番ホールになってワトソンの史上最年長優勝、そして6度目の全英オープン優勝に影を落とし始めた。プレッシャーの中でのプレーにさすがに疲れた表情を見せていたワトソン。プレーオフ(5、6、17,18番ホール)では17番ホールで深いラフから出すことができず、ダブルボギーとし優勝は絶望的となった。
ホールアウト後、偉業まであと一歩のところまで来ていただけに「本当に残念だ。勝てる位置にいたのに、最終ホールでそれを逃してしまった。たったひとつのボギーをやってはいけないところでやってしまった」と悔しさを隠しきれない様子。来年、セントアンドリュースで開かれる大会出場について「セントアンドリュースなら戦える気がする。」と、来年度の出場に意欲を見せていた。ターンベリーでの全英オープン出場について、「18番を歩いてくる時にギャラリーのみんなが大きな声援と拍手で自分を迎えてくれるあの温かさは、またひとつ忘れがたい良い思い出になった。」と、笑顔で語ったワトソン。
優勝こそならなかったが開催コースのターンベリーはもちろん、全英オープンの歴史にまた新たな歴史を刻み込んだ。