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The Championship by LEXUS 2008

石川遼「小学生のときより、こんなに上手くなりました」

ガラスのショーケースに厳重に保管されているのはバカラ社で制作された優勝トロフィ。しげしげと眺めていた石川は1500万円相当と聞いて仰天、思わず口をあんぐり!
先週のプロ転向後のツアー初優勝で、賞金ランクは6位に浮上。獲得賞金は7200万円を超えて、1億円越えも夢ではなくなった。
しかもこれから終盤は高額賞金が続き、史上初となる10代の賞金王も狙える位置だ。

一気に騒がしくなってきた周囲とは裏腹に、本人は至って謙虚だった。

「1億円というのは・・・それは僕の頭にはないですね」。

年頭は賞金ランクによるシード権が取れるかどうかというラインを想定していただけに、ピンと来ないのが正直なところだろう。

それに、周到にそろばんを弾くより17歳の目標はずっとシンプルだ。
「2週連続優勝を狙えるのは今週、僕ひとりだけなんで」と、声も弾む。

ゴルフ中継に夢中になり始めたころ、テレビで見たのは今野康晴の2週連続V。
「毎週、良いゴルフをするなんて、あのときの僕にはありえないことでした。あと、今年の(矢野)東さんとかも、ずっとトップ10入りを続けていて本当にかっこいい!」。
先輩プロの活躍に、無邪気に自分の姿を重ねるのだ。

そして、トヨタ自動車とスポンサー契約を結ぶホストプロは、やっぱり魅せるゴルフにこだわる。
密集した松林が両サイドに迫るここ大利根カントリークラブは安全に刻む選手がほとんどだが石川はまたもや「11番以外は、全部ドライバー」と宣言。
「出来るだけ飛ばして、高い球で真上から落とす」と相変らず大胆なゲームプランで、名門コースを攻略する構えだ。

埼玉県・松伏町の自宅から、コースまで車で30分。
すぐ近くには、小学生のころから通っている千葉県・野田市の練習場や、大会の地元・茨城県のしもふさカントリークラブや古河ゴルフリンクスが点在する。
練習相手のいない小学生を、快く同じ組に入れてくれたメンバーさんなど、恩人がひしめく街でもある。

週末はロープ際に懐かしい顔がたくさん並ぶだろう。
「小学生のときよりも、こんなに上手くなりました、というのを見て欲しい」と、本戦を前にメッセージを贈った。

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