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2日目の組合せ<ザ・ロイヤル・トロフィ>
苦杯をなめた欧州チームはホールアウト後の組合せ発表会で、4組中2組でペアを変える作戦をとったが、アジアチームは翌2日目のフォアボールもこの日と同じコンビのまま、自信を持って臨める。あとは個々のコンビネーションや調子を加味して、順番を入れ替えればいいだけだ。
「自分もプレーをしたあとで、キャプテンとしてのつとめを果たすというのはとても難しいことだった」と、あとで漏らしたようにモンゴメリーは、キャプテンという重責のほかに、自らもクラブを握るという苦労も背負っている。
だが直道は、チームの采配に徹することができる。それは今回の大きな利点のひとつでもある。初日から勢力的にプレーを見て歩く中で、ひとつ目を引いたのがインドの新鋭、ガガンジート・ブーラーだ。
ベテランのジーブに負けじと「若くて勢いのあるプレーをしていた」。
さっそく、2日目はチーム・インディアを先鋒に据えて、ゲームに弾みをつけてもらうことにした。
最終マッチはやはり、地元・タイの英雄2人で締めるとして2組目にはウィとリャンの韓国&中国ペアを。そして3組目が日本ペア。
18歳ながら、もはやチームのポイントゲッターとしての役割も十分の石川遼と、小田孔明だ。
モンゴメリーは抜け目なく、そこにもっとも好調の2人をぶつけてきた。
欧州チームのカールソンとノーレンは、初日に唯一勝ち星を飾ったペア。
ひとつ、大きな鍵を握りそうなこのマッチには、自ずと「明日はなんとしても4対4まで盛り返す」というモンゴメリーの、並々ならぬ思いが伝わってくる。
そしてそれは、迎え撃つ石川も、のぞむところだ。
「明日は、両キャプテンの期待がこもった対戦。熱い戦いになることは間違いない」。
2日目はそれぞれがボールを打って、良いほうのスコアを獲るゲーム方式こそ2人の持ち味を存分に生かしていく。
「僕はがむしゃらなゴルフしか出来ないし、孔明さんにも無理矢理、スタイルを変えないで欲しいと思う」
2人とも飛ばし屋で、しかも昨年のバーディ率は、石川が1位で小田が2位。「今回の中でも、一番バーディの確率が高い2人なだけに、バーディで突き放してリードしていこうという考え方がある」と、2日目の作戦を明かした石川。
昨年は、谷口徹や谷原秀人ら先輩たちに引っ張られ、あとからついていくような初々しさがあったがもはや、日本が誇る賞金王はチームの牽引役としての自覚も十分。連覇に向けて、ますます眼光鋭く、勇ましい。
<2日目(フォアボール)の組合せ>
11:05 ジーブ・ミルカ・シン&ガガンジート・ブーラーvsコリン・モンゴメリー&サイモン・ダイソン
11:20 チャーリー・ウィ&W・リャンvsソレン・ケルドセン&ピーター・ハンソン
11:35石川遼&小田孔明vsアレキサンデル・ノーレン&ロべルト・カールソン
11:50プラヤド・マークセン&トンチャイ・ジェイディvsヘンリク・ステンソン&パブロ・マルティン