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ジーン・サラゼン ジュンクラシック 1999

6位タイの倉本昌弘

測定器で測定して9フィート。通常は12フィート前後)に、勘を狂わせる選手が続出。通算3アンダー、12位の丸山茂樹も「本当なら入るラインも、いかに強めに打っていけるか、というパット勝負はつらいんだ」と、思わず顔をしかめるほど。

 そんな中、通算5アンダーで6位タイに浮上してきた倉本昌弘は「遅いグリーン対策がしっかり出来ている」と、自信をのぞかせる。

 倉本の対策とは、「自分のなかでグリーンの速さのメモリを変えること」だという。

 つまり、今週のグリーンを特に『遅い』と選手たちが感じてしまうのは、普段から11フィート以上の超高速グリーンの感覚に慣れてしまって、それを標準だと思い込んでいるからだという。

 だから「このグリーンはいつもより遅いんだと思うから、ムキになって打ってしまうんです」と倉本。

 普段の感覚を持ちこんだまま、今回の遅いグリーンに対応しようとするから、ストロークがスムーズではなくなる。

 「でも、『このグリーンはいつもより速いんだ』という思いこんで打てば、無理せずソロっと打っていけるはずなんです。つまり、感覚のメモリを低く設定しなおす、ということなんです」。

 感覚やイメージが頼りのパッティングも、理論的に処理すれば、さほど戸惑わずに打てるというわけだ。

 それに、この日、一番長いバーディパットは「16番ミドルのピン左3メートル」というぐらいショットは相変わらず好調だし、チャンスは確実にものにしている。「きょうはショットも非常に安定しています。フェアウェーもほとんどはずしてないし、風が吹いても吹かなくても、安定したショットが打てていますから」。

 ショットとパットがうまく噛み合って、「いい位置で決勝を迎えられた」と倉本。

 「あと2日もこの調子でがんばりますよ」と、4年ぶりの勝利に照準を合わせていた。 

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