記事
田島創志が「今年はやります!」
2003年の久光製薬KBCオーガスタ(現名称:VanaH杯KBCオーガスタ」での優勝経験がありながら、シード落ちを喫したのは2006年。
以来、出場権すらままならない、つらいシーズンも乗り越えて這い上がったきた。
昨年はチャレンジトーナメントの開幕戦「Novil Cup」で1勝をあげると、賞金ランキングは5位で、今季ツアーは前半戦の出場権を取り戻した。
復帰元年の今年は「勝ちますよ」と、言い切った。
そのための準備もぬかりない。毎年、ゴルフ一色だったオフシーズン。「それでかえって息が詰まって失敗していた」。反省から、今年はあえて別の新しいスポーツを取り入れることで、心機一転。
ほとんど初心者だったスキーを2日、そのあとラウンドを3日、というルーティンで「いつも新鮮な気持ちでゴルフが出来るように」。つい、一昨日も山形県の表蔵王で過ごしてきたばかりというだけあって、「真っ黒でしょう?」と、すっかり雪焼けした顔で、笑った。
不振の一番の原因だったというパッティングのイップスも、「症状を意図的に出してストロークする」という荒療治で、開幕を前にほぼ克服しつつある。
最大の要因が根治出来れば、おのずと完全復活の手応えも高まっていく。
そして、何より龍太郎くんの存在だ。
「子供を授かったことで、考え方が180度、変わったことが大きい。この子のためにも、今年はやりますよ」。愛息を抱きしめる手に力がこもった。