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<14日・日曜日>Hitachi 3Tours Championship 2008 ジュニアサミットを開催

石川遼の逆転パーディで歴史的な熱戦が繰り広げられた「Hitachi 3Tours Championship 2008」の翌日に、小学生から高校生までのジュニアゴルファーが参加してのジュニアサミットが開催された。

日本のトップを張るプロ選手たちとの夢のようなラウンド。
しかし、未明から降り始めた雨にグリーンは水で浸り、更に寒気の接近による気温の低下で、プレーすることが難しいコンディションとなり、予定されていた9ホールのラウンドは取り止めとなってしまった。

この日を楽しみにワクワクしてやってきた子どもたちは、一様に残念そうな表情を浮かべたものの、即席でセッティングされたトークショーが始まると、その表情は笑顔に戻った。

司会者の紹介で次々に入場してくるプロ選手たちは、いずれも今年のシーズンを沸かせたトッププロたち。その豪華な顔ぶれにジュニアたちは胸を躍らせた。

最も盛り上がったのは、「どんなストレッチをしていますか」という質問に対しての、石川遼と片山晋呉の実演だ。

石川が、「ストレッチには汗が出るほどじっくりと時間をかけています」と説明したのち、両手の甲を腰に当て、肘を前方に「ぐにゃり」と突き出し、想像を超える形を実演した。
これにはジュニアたちよりも横に座っていたプロ選手たちが「えっー!」と驚き、すぐさま大きな笑いが巻き起こった。

石川は小さいころから父の勧めでストレッチに熱心な取り組みを行っている。
特に肩回りは入念にケアしており、大きなスイングアーク作りと、同時に怪我をしにくい体作りが目的という。

ツアーの中でも身体の柔らかさで有名な片山ですら、この肩の柔らかさには脱帽したが、開脚で対抗し、股関節の柔らかさをアピールすると、両者に大きな拍手が送られた。

続いて、「ゴルフ以外に取り組んでいることはありますか」との質問に答えたのは片山。
「左手で箸を持って食事をしたり、左手で歯磨きをしたり、左右のバランスをとるために日常生活でできることをやっている。」と話すと、中学校から大学まで同じ学校だった宮本勝昌が、当時を振り返った。
「晋呉は中学生の頃から左で箸を持って食事をしていた。また、中学2年生のときにクラブの手入れをしていて、パーシモンのドライバーで顔をなでなでして、パーシモンの手入れは顔の脂が一番だと言っていた。当時はバカじゃないかと思っていたが、それらのこだわりが賞金王につながっている。それが僕との差。」と話すと笑いが起こった。

また、「緊張でお腹が痛くなるけど解消方法は」との質問に石川は、「スタートホールではいつも緊張するが、緊張した中で打てるかが挑戦。緊張の中でもいつも通りのスイングができるように練習を積むこと」と解説。

更に中嶋常幸は、「人のいないところでナイスショットをしたいのか、人がいっぱい見ている前でナイスショットをしたいのかを考え、楽しむことを第一に練習すればいい」と、説得力のあるアドバイスをした。

続いて「真っ直ぐ構える方法」を聞かれた片山は、「ゴルフ場というのは、プレーヤーを錯覚させるようにデザインされている。また、殆どの選手は右に向きやすいので、フェースを開き体も開いてアドレスに入ると、視野も広がり正しく構えることができる」と説明し、これから日本のトップを目指すジュニアたちに大きな参考となった。

  • 石川遼の肩の柔らかさに驚きと笑いと
  • 片山晋呉も開脚で対抗

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