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日本オープンゴルフ選手権競技 1999

師匠の直道に抱きついて、祝福する細川和彦

師匠の直道に抱きついて、祝福する細川(後ろ姿)
細川和彦は、師匠・尾崎直道の2組前に通算12オーバーでホールアウト。そのころ、ちょうど16番プレー中だった直道は、通算11オーバー、1打差で、まだ細川にもチャンスが残っていた。
 細川は、成績モニターに見入り、じっと展開を見守る。
 しばらくすると、直道の17番ホールの成績欄に赤い丸がついた。

 「(直道さん)バーディ取ったよ。終わったよ、直道さん勝ったよ。直道さんが2打も差をつけたら、もうあとの人にチャンスはないよ。さて、上がってきた直道さんに、抱きついてくるかな」。

 細川はそうつぶやいて、直道がまもなくあがってくる18番ホールへ向かった。
 先々週、細川が勝った全日空オープン。最終ホールで祝福のため待っていてくれたのが、直道だった。今週は、反対の役目を果す番だった。

細川は2位タイで終了「17番でピンまで6メートルの昇りのパットを入れてバーディを取ったとき、きょうは11(オーバーで)あがっておかないと、チャンスはないと感じた。 日本オープンはぼくには縁がないのかな」 

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