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ブリヂストンオープン 2009

横尾要が単独首位に浮上

23歳の池田勇太に変わって単独首位に抜け出したのは、やっぱりホストプロだった。37歳の横尾要が8アンダーは64の快スコア。

スタートの1番で、グリーンを「ポロっとこぼれた」6ヤードのアプローチをチップイン。続く2番はバンカーから50センチに寄せて連続バーディで波に乗り、最後の18番も豪快に2オン2パットのバーディで締めた。

前日2日目の夜は、東京学館浦安高の同窓会で、息を抜いた。
「唯一ゴルフ部以外」の旧友6人は、地元・千葉県内に宿を取る横尾に合わせ、毎年、この時期に集まってくれるのだ。

そして、週末には必ず会場に応援に来てくれる。
まして、クラブ契約先のブリヂストンが主催する今大会は、1995年にデビュー戦を飾り、5位につけた思い出のトーナメントでもある。
「相性は良いので」と、ホールアウト後のインタビューで話していたら、会見場のテントの屋根を打ち付けた雨の音。
「ほらね」と、得意満面。
つまり、自分がプレーを終えた途端に降ってきた、と。天も味方してくれるほど、ラッキーな大会だと言いたかった。

しみじみと「思い入れの強い大会でもあるので」と話したが、しかしだから「勝ちます」とは言わなかった。
2006年から遠ざかっている勝ち星。
「池田くんみたいに言いたいですが、僕にはあの勢いはないですから」。
年齢的にもベテランの域にさしかかり、「若い子たちも頑張っているので、おじさんも負けないように頑張りたい」と、プロ15年目の意地を見せるので精一杯だ。

次のツアー通算6勝目があるとしたら、それは「運」だと横尾は言った。
「今日うまくいったからといって、明日もうまくいくとは限らない。あとは神様に任せて一生懸命やるだけです」。

心酔する原辰徳・監督が率いる読売巨人軍は、日本一にむけて邁進中だ。最終日はせめて、ひいきの球団の快進撃を励みにする。
「あとは、巨人に頑張ってもらって……」。
僕も勝ちます、という言葉はやっぱりのみ込んだ。
あやかって、「明日は、オレンジ色の帽子を被ります」とだけ言って横尾は笑った。

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