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カシオワールドオープン 2008
上井、松村…初シード入りの選手も最後のチャンスにかける!!
この日2日目のピンチは4メートルの下りフックの難しいパーパットを残した17番や、第2打を打った瞬間に突風が吹いて、手前バンカーに打ち込んだ13番くらい。
それらもパーでしのぎ、ボギーなしの70をマーク。
通算5アンダーは、首位と6打差あるが「諦めない」と、力をこめた。
実は先週のスポンサー競技のダンロップフェニックスに賭けていた。次週の最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」はツアー優勝者と賞金ランク上位25位内の選手にしか権利がないが、優勝賞金4000万円の同大会で上位に入れば、一発逆転も夢ではなかった。
しかし気合いが空回りしたのか、初日に屈辱の81を打った。
会場のフェニックスカントリークラブは世界ランカーも手こずる難コースとして有名だが、それにしてもの大たたきに「恥ずかしかった」と、顔を赤らめる。
しかも、予選落ちしたことで今週はいよいよ優勝するしかなくなった。
「孔明さんが飛び抜けていますが、我慢していればいいことあるかもしれません」と上井。
「優勝してシリーズに出る…。目標を持って最後まで頑張ります」と、気合いを入れた。
5位タイにつけた松村道央も、次週の最終戦をにらんでいる。
昨年のチャレンジトーナメントの賞金ランク1位の資格で参戦した今季は、現在賞金ランクで26位(国内のみ)につけて、もうひと頑張りで出場権が手に入る。
今週は、それだけを狙って会場入りしたのだが、思わぬライバルが…!!
現在首位につける小田孔明は、賞金ランク31位。
小田がこのままツアー初優勝を飾れば、獲得賞金で抜かれるばかりか25位内から弾かれてしまう。
この状況に悔やまれるのは、上井同様、先週のダンロップフェニックスだ。
2日目に2位につけたのに、「3日目に燃え尽きてしまった」。
結局53位タイに終わったことを反省し、気持ちを入れ替えた。
「燃え尽きている場合じゃない!」。
もしここでツアー初優勝をあげれば次週の権利ばかりか、いまは石川遼が最有力候補の「最優秀新人賞 島田トロフィ」の受賞も夢ではない。
「諦めないですよ!」。
普段、あまり強いことを言わない選手が珍しく、明言した。