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キヤノンオープン 2009

5位タイの伊佐専禄とは・・・!?

まずはその名前の紹介から。「いさ せんろく」と読む。珍しい名前に、幼少時代はよくからかわれたり、学校の先生にもよく「親に由来を聞いて来い」と言われたが、父・嘉雄さんに聞いても「意味はない、と(笑)」。聞こえは一見、いかめしいが、本人はまだ25歳の若者だ。

2005年のデビューから、ツアーはこれが6試合目。しかし、決勝に進んだのはまだ1試合しかなく、昨年のファイナルQTランクは391位。ツアーはおろか、チャレンジトーナメントの出場権もままならず、今回は5日(月)行われた予選会「マンデートーナメント」を突破して、本戦切符を手に入れた。

それだけに6アンダーをマークした月曜日に引き続き、またもやボギーなしのラウンドには、本人の目も輝く。
ピンチらしいピンチは6番だけ。もっとも、ここでもサブグリーンに打った第3打でチップインを決めて一転、バーディを奪い5アンダーは、5位タイに「僕にとっては1試合1試合がチャンス。ぜひ頑張りたい」と、がぜん声も弾む。

嘉雄さんの勧めでクラブを握ったのは10歳のときだった。
地元・沖縄県の普天間高は2年生に上がったころ「こんな楽しいことが、仕事になったら」と、夢はプロゴルファーに。

当時から180センチを超えて、いまは190センチ。抜きんでたその身長と、300ヤードを軽く超える飛距離と高い身体能力が、大手老舗プロダクション「ホリプロ」の目にとまったのが、昨年5月の日本プロ。

同社のスポーツ部門担当で、かつてプロキャディの経験もある高橋篤史さんがその場で「スカウト」。
サポート契約を結んだおかげで、生涯獲得賞金はまだ49万円と、けっして楽ではない生活にあっても、思いきって夢を追いかけて行ける。
「活躍すれば、父親も喜んでくれると思うので。出来るだけ上に行きたい」。
このチャンスは逃せない。

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