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セベ・バレステロス氏が死去

スペインが誇る名手、セベ・バレステロス氏が5月7日、がん性脳腫瘍の合併症のため、スペインの自宅で死去した。2008年10月に脳腫瘍で倒れてから4度の手術に耐え、化学療法を受けながらの壮絶な闘病生活も、54歳でついに帰らぬ人となった。

「セベ」の愛称で親しまれた。全英オープ3勝、マスターズ2勝。欧州ツアー通算50勝。
どこからでもピンを狙う攻撃ゴルフで数々の奇跡を起こし、日本ツアーでは6勝。石川遼に抜かれるまでは、77年(20歳225日)の日本オープン制覇が、日本ツアーでの最年少優勝記録だった。

74年に16歳でプロ転向した早熟な天才肌は日本でも馴染みが深く、2007年に50歳で引退するまで、ファンを魅了し続けた。

欧州VSアメリカの伝統の一戦「ライダーカップ」をアジアでも、と2006年からスタートした欧州とアジアの対抗戦「ザ・ロイヤル・トロフィ」では初回から2年連続でキャプテンをつとめ、欧州を勝利に導く。

病いに倒れてからも、毎年開催地のタイ・バンコクにビデオレターを届け、「私の心はいつでも君たちとともにある」と、代表メンバーたちへの激励のメッセージを欠かさなかった。
もう、思いやりに満ちたあの声も聞かれない。

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