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カシオワールドオープン 1999

今大会への推薦出場が決まったのは1週間前、というプロ2年目の高橋竜彦(24歳) が、首位タイで決勝ラウンド進出

高橋竜彦は、首位で決勝ラウンドを進出し、テレビインタビューを受けて(写真) 「こんなふうに、インタビューを受けるのは初めて」とはにかんだ。
今季ツアーは3戦目。今大会への推薦出場が決まったのは1週間前だった。
「きょうの朝は、初日に69の10位でスタートしているくせに予選落ちだけはしたくないな、という気持ちが強くて非常に緊張してしまいました。2日目は66が出て、自分がこんな位置にいるのが信じられない」。
最終18番で残り220ヤードの第2打を、2番アイアンでピン50センチに寄せるスーパーショットで、イーグル奪取も披露した。

昨年、高橋はツアー出場のための予選会で最終ステージに進むことができず、今年はチャレンジツアー(旧グローイングツアー)を中心に戦ってきた。
チャレンジツアーでは10月の信和ゴルフカップで優勝し、同ツアーの賞金ランキング5位になっている。
ゴルフを始めたのは、小学校6年生のときに父親に連れられて練習場に行ったのがきっかけ。
その後すぐにコースに出たが「そのときは130ぐらい叩いた記憶あります」という。
しかし、以来ゴルフにのめりこみ、強豪ゴルフ部を擁することで知られる福岡の沖学園に進んだ。1年生のとき、春の全日本ジュニア優勝、また九州ジュニアで2度の優勝。
「高校卒業のころにはハンディキャップ1になっていた」というほどに腕をあげ、卒業後は日大に進学した。
そして、1年生で関東学生、4年生で朝日杯全日本学生のタイトル奪う。1年先輩には今野康晴、2年先輩には片山晋吾、横尾要、宮本勝昌、3年先輩に野上貴夫などがいる。

「先輩たちがみんな頑張っている。ボクもああいうふうになりたい、といつも思っている。明日は、パーを積み重ねていくことを心がけてプレーしたい」
並み居る“先輩陣”を押しのけて、高橋竜彦が大きな目標に挑む。

高橋竜彦の話
「きょうはすべてうまく行きました。昨日はスライスラインを外して、パターに不安があったのですが、野上先輩にアドレスがフラットすぎてボールを押し出す傾向があるからスライスラインで右に行く、とアドバイスされて、ボールに近く立つようにしたのがよかったのだと思います。
ツアーは今年、三菱自動車、JCBとこれで3試合目です。チャレンジツアーで優勝したのが自信になっていると思う。
目標の選手は今野さん、片山さん、横尾さん、宮本さん、野上さんなど。とにかく、先輩たちと同じように、早くツアーで活躍することです。
この試合の出場は1週間前に知らされました。同じ福岡の野上先輩と連絡を取って今週の月曜日に会場に入って練習ラウンドをしました。
初日69で10位だったので、予選落ちだけはしたくないという気持ちでラウンドしていただけで、他は何も考えていませんでした。このスコアは自分自身、信じられません」

★高橋竜彦プロフィール 1974年10月3日生まれの24歳。身長179センチ、体重76キ

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