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RIZAP KBCオーガスタゴルフトーナメント 2019

池田勇太が必殺の暫定首位獲り

憧れのジャンボに並ぶ、大会最多の4勝を狙う池田が初日から、よい仕事をした。
インスタートのこの日は後半の6番から怒涛の4連続締め。
「いい感じで終われた」。
9バーディ(1ボギー)の64、単独首位で飛び出した。

「ショットはまあまあ。パッティングは相変わらずいいので。ここのグリーンによく合っていると思うし、まあ、それはいつものことなんだけど」と、含み笑いで自画自賛。

地元福岡は、記録的豪雨に見舞われこの日はスタートが4時間も遅れた。
愛車にこもって時間をつぶす間も、車窓を叩く激しい雨中で芥屋(けや)の上空を、猛スピードで流れていく分厚い雲を注視。
「この雲の流れ方なら中止はない」と読んで、集中力を切らさず12時5分にやっとティオフ。

「♪ちゃらら〜〜〜ん、ちゃちゃちゃちゃちゃちゃららららら〜、…ババんッ!」。
スタートで派手に流れた池田の”勝ちウタ”に、待ちわびたギャラリーがどっと沸いた。
3年前から大会で始まった「選手紹介セレモニー」。
今年、池田がそのBGMに選んだのは、1972年からスタートした昭和を代表する時代劇のオープニング曲「必殺仕事人」のテーマ。

一番好きなテレビドラマは、あくまでもこちらもまた、昭和を代表する刑事ドラマの「あぶない刑事(でか)」だが、大会の中継局を気遣いこの2年は2番目に好きな、テレビ朝日の刑事ドラマ「西部警察のテーマ」を定番としてきた。
でも「それもそろそろ飽きた」と思案の末に、選び抜いた新たなテーマ曲は思いのほか気分に合った。
「あの曲が鳴った時点で今日、わたしはこの位置にいる、と」。
この日は、スタートが遅れた影響で69人がプレーを残したが、池田は終盤の猛チャージでホールアウト。
初日の首位獲りを狙い通りに仕留めて、これぞ必殺仕事人!
「じーさん、ばーさんと住んでたのもあるし、昔からよく見ていた」。
名優の藤田まことさんが演じた時代の中村主水(なかむらもんど)の必殺技は見尽くしている。
「明日もいい仕事ができればいい」。
09年、15年、17年に次ぐ大会4勝目なら尊敬するジャンボ尾崎(90年、96年、97年、98年)の記録に並ぶ。
この好機に失敗は許されない。

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