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<全英オープン初日> 黄重坤、K・バーンズ、池田勇太、盧承烈が好スタート

いよいよ今年の全英オープンが開幕した。
一昨日、昨日までと同様、朝から厚い雲がコース上を広く覆い、朝はかなり冷え込んだ。午前中にスタートする選手は、ニットの帽子やミトン(手を温めるための大きな手袋のようなもの)を身につける姿が目立った。
風は、昨日までは海からコースに向かって強く吹きつけていたが、今日は一転、ほぼ真逆に近い風となった。

そんな厳しい条件の中、好スタートをきったのは池田勇太だ。
地元イングランド出身のイアン・ポールター、USPGAツアーでも人気者のダスティン・ジョンソンと同組ということもあり、大勢のギャラリーを引き連れて8時42分にスタート。
「今日はよくガマンしながら、良いゴルフができた。17番ホールのアプローチ以外はね。」
本人が言う通り、前半9ホールはすべてパー。10番と14番でチャンスにつけて、しっかりバーディを奪った。17番はアプローチをミスしてボギーとしたものの、この日1アンダーは18位タイにつけた。
「こういう難しいコースはガマンくらべなので、とりあえずボギーを打たないように、パーを取るんだ、パーを取るんだ、と考えながらプレーした。」
15番では、4m近くあるパーパットを沈めて、力強くガッツポーズ。
「ボギーになりそうなところをパーに出来たのが、今日のこのスコアにつながっている。明日も、またパーを取るゴルフに徹したい。」
今週の池田が目指すゴルフは明確だ。

同じく午前中にスタートした盧承烈(ノ・スンヨル)も、前半はボギーが先行したものの、後半に2連続バーディを奪って、池田と同じ1アンダー18位タイにつけた。今はヨーロッパツアーを主戦場にしていて日本のツアーは留守にしているが、しっかりと存在感を示している。

高山忠洋も一進一退のゴルフを展開して、初日をイーブンパーとした。
高山がスタートしたのは13時59分。
この日は、時間が経つにつれて風が弱くなり、高山がホールアウトする頃にはコースに陽射しが照りつけ、風はピタリとやんでいた。
そんな中、上がりの18番でピン手間8mのバーディパットを沈めて、大きくガッツポーズ。
「いやぁ、よく入ってくれた。遅い時間にもかかわらずギャラリーがたくさんスタンドにいてくれたし、気持ちの入ったパットでしたね。」
最終ホールでイーブンパーに戻したことを素直に喜んだ。
初日と2日目は、ともにメジャーを制覇している、ベルハルド・ランガーとジム・フューリックが同組。
「2人に挟まれているので、凄く良い勉強をさせてもらっている。ランガーは飛距離が結構出るし、フューリックはアイアンのショットでもタッチを出す感じでショットをする。でも今日は自分のプレーをすることに徹したのが良かった。ショットは相変わらずあまり良くないんだけど、でもラウンド中にそれなりに修正できた。」
6年ぶりのメジャー舞台の感想を問われると、「やっぱりメジャーは最高の気分にさせてくれるし、モチベーションを上げてくれる。最高の舞台ですね。」
高山は、今でこそほぼ完治をしたが、数年前から長期間にわたって左手首を痛めていて、トレーナーのマッサージを常に受けていた。「手首をケガしていた時は、もうメジャーには戻ってこれないと思った時期もあった。それどころか、もうゴルフが出来なくなる寸前だった。それを考えると、本当にここに戻ってくることが出来て最高です。」
明日は、今日の遅いスタートから変わって午前中のスタートとなる。
「明日も天候次第ですけど、どんな状況でも自分のプレーをするだけです。」
最高の舞台でも、飾らない普段通りのプレーに徹する。

ジャパンゴルフツアーのツアーメンバーの中での最高位は、15時16分にスタートしたカート・バーンズと、15時49分にスタートした黄重坤(ハン・ジュンゴン)で、ともに2アンダー、6位タイと好位置につけている。

なお、初日トップに立ったのは、大会週の火曜日に欠場者による繰り上がりで出場資格を得たトーマス・ビヨンとアマチュアのトム・ルイスが5アンダーで並んでいる。

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