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The Championship by LEXUS 2009

矢野東が渡米前の6位タイ

渡米を前に、最終ホールをバーディで締めた!
18番パー5でバーディパットを決めて、同組の選手たちと労いの握手を交わしたあとに、ほんの一瞬だけコースのほうに向き直った。

「……さよなら」。

この大会のあと、しばらく日本ツアーを留守にする。次週の金曜日には、機上の人になる。
米ツアーは、来季の出場権をかけたQスクールのセカンドステージから挑戦する。

今大会は当然、渡米前の1勝を胸に誓ってコースに立った。
しかし、会場の大利根カントリークラブは「ドローヒッター有利」とかねてからいわれていたとおり、武藤俊憲がチャンピオンに輝いて、「やっぱり、フェードヒッターの僕には厳しかった」と、さばさばと言いながら、「でもやっぱり残念」。

惜しむらくは、やはり前日3日目だ。スタートの1番でダブルボギーを打って15位に後退。コースとの相性はさておき、ゴルフの調子は悪くなかっただけに、「もったいないことをした」と、最終日は67をマークして6位タイと盛り返せただけに、なおさらつい愚痴も出る。

それでも「目的は1位を取ることではない。毎日確実にスコアを伸ばして出場権を取ること」と繰り返してきたQスクールへの参戦を視野に、先週から続けてきた安全に手前から攻める「静かなゴルフ」の手応えは十分。
2週連続のトップ10入りに「もし落ちても言い訳出来ないくらい。この調子でいけば、大丈夫と思えた」と、準備は万端整った。

Qスクールは、初めての挑戦だ。
「どんなものかも分からない。今の自分がどれだけ通用するのか見るのに良い機会」と入れ込みすぎず、「まずは通過点に過ぎない」と肝に銘じて、腕試しの心構えで挑む。

無事、セカンドステージをクリア出来ればもう今年は日本には戻らない。そのまま腰を落ち着け、さらにファイナルステージを突破出来たらいよいよ、夢の舞台が待っている。

いつも大勢のギャラリーを引き連れて歩く人気者の不在を寂しがる声は多い。「メーカーの人にも、散々言われていますよ」と、後ろ髪引かれる思いで旅立つ。「……いや、でも、何度も言ってるけれど。まだ通れるかも分からないんでね」と浮かべた苦笑いに、自信のほどを漂わせた。

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