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全英オープン初日 藤田寛之&宮本勝昌「ゴルフって難しい」

午前スタートの組が天候に恵まれたのとは逆に、午後スタートの組は次第に強く吹き始めた風と、突然降りだす雨にリズムを狂わせられた。

その影響をまともに受けたのは宮本勝昌と藤田寛之だ。
ホールアウト後に午前組がほぼ無風状態だったのを聞くと、泡を食ったように目を丸くした。

宮本は自分の中で「最初で最後のセントアンドリュースのつもり」という覚悟で乗り込んできた。
良い経験では終わらせたくない想いで一杯だっただけに、5オーバーの145位タイには肩を落とした。

大会史上まれにみる好スコアに「どうやったらこんなにバーディが出るのか分からない」とポツリ。
『日本ゴルフツアー選手権 Citibank Cup Shishido Hills』で日本タイトルを獲得して、自分の調子は決して悪くはない。むしろ好調で「いけそう」と自信もあった。それが全英オープンの本戦になった途端に「急にパッティングでも入らなくなり、流れが変わった」。

今日は「攻めてバーディを取りに行った欲が悪い方に出た」と分析したが、世界との差を痛感した。「同じフィールドで差はあまりないと思っているけど、この差を埋めるのは大変」。

初めての全英オープンの初日は大きく出遅れたが、「明日は何かをして帰りたい」と前を向いた。

メジャーのレベルの高さが身にしみたのは、同門の藤田寛之も同じだった。
3オーバーの127位タイのスタートは、「2005年にここに来た時と全く同じ事を感じている。もっと上手くなったと思っていた。本当に情けない。」と、自己嫌悪に陥った。

今年の『全米オープン』の時もショットの不調で伸び悩み、予選通過がやっとだった。
「自分は予選通過しても50位ぐらいで終わる選手。ツキは自分で掴むもの。ラッキーキックを待ってる一流選手はいない。結果が出ないのは、自分の実力としか言いようがない。結果が全て。」

スランプと言えるかどうかは分からないが、今回のショットの不振は深刻だ。
「出だしのボールからして違う。ある程度のショットすら打てない。」
そして何より「今はラウンドが終わっても、何が悪いかの反省点すら見つけられない。反省点も分からない選手はこの会場にいない。」

自分で解決の糸口すら見つけられない状態に、「芹澤さん来てくれないかなぁ」と弱音をこぼす程だ。
明日に向けて「1日で変わるものがあるとは思えないけど、日本を代表して来てる以上は予選通過したい」と精一杯の言葉を振り絞った。



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