記事
カシオワールドオープン 2002
「チャンスが流れて、しまいました…」シード権死守に燃える河村雅之 「自信はある」初シード入りを狙う谷原秀人
シード権争いの選手たちには、今週が、事実上の最終戦。
賞金ランク76位(海外獲得賞金を含む)シード入りのボーダー線上にいる選手たちには、54ホールの競技短縮は、大打撃だ。
現在、ランク83位の河村雅之も例外なく、空をうらめしそうに眺めた。
カットラインギリギリで予選通過を果たし、いったんは諦めていたシード権死守に、再び闘志を燃やしていた矢先だっただけに、「チャンスが、水に流されてしまった気分…」と、と顔をしかめた。
河村が、シード圏内に入るには、現在、約300万円ほど足りない。
4日間、競技があった場合せめて12位内に入っておけば、可能性もなきにしもあらず、だったのだが、54ホールに短縮され、賞金も25%カットとなれば、最低でもトップ5には入らないと、ほとんど、絶望的なのだ。
「せっかく予選通過できたので、3日目にググっと順位をあげて、最後まで望みを捨てずに頑張ろうと思っていたのに…。この雨は最悪です。これでチャンスはほとんどなくなってしまいました」と、すっかり諦めモードなのも、無理はなかった。
一方、初シード入りを狙う谷原秀人は現在賞金ランク79位で、あともうひと踏ん張りすれば手が届く位置にいる。
「もちろん、僕にとっては、4日間プレーできたほうが良かったです」としながらも、「でも、たとえ残り1日でも、攻め方を間違えなければ、いける自信はある。調子は悪くないし、今日は1日良い休養と考えて、明日は精一杯やるだけです」と、あくまでも前向きに、改めて目標に照準を合わせていた。
第3ラウンドの再開は、翌日曜日の8時15分。シード権争いは、残り18ホールで、命運が分かれる。