記事

日本オープンゴルフ選手権競技 2012

五十嵐雄二は「難しいからこそ多少のミスも許せる」

44歳のメジャーチャンプが、2つめのタイトルに向けて、まさに好スタートを切った。出だしの1番で、奥からのアプローチが寄せきれずに4メートルも残ってしまった。「だけど、これを沈めて、気分が良くなった」と、5番でも「ピンチがチャンスについた」。

ティショットを右のバンカーに打ち込んだが、そこから残り210ヤードの第2打を、ピン右1メートルにつけた。バーディ先行で、難条件にも勇気が湧いた。

練習日には、ラウンドを重ねるごとに、ただただ不安が募るばかりだった。
「いったいどれだけのスコアで回ればいいのか。普通なら、だいたいの見当がつくけど、今回ばかりはさっぱりわからん!」。

しかしだからこそ、「ちょっと本番が楽しみだった」。
ツアー初制覇が、2009年の「UBS日本ゴルフツアー選手権 宍戸ヒルズ」。5年シードのメジャー獲りも、難コースを制しての栄冠だった。
「いや、難しいコースが好きというわけじゃないけれど。難しいから、多少のミスは許せるという利点はある。難しいけど、ぼちぼち頑張ってます」。
いっそ試練を楽しむベテランの余裕。
3オーバーは、2打差の9位タイから2つめの日本タイトルを狙っていく。

    関連記事