記事

ゴルフ日本シリーズJTカップ 2012

石川遼は「明日は、優勝争いをするための位置取りをする日」

いよいよこの最終戦こそ、賞金ランク1位のゴルフはさすが、思ったとおりだ。「藤田さんは、ここでもきっと、素晴らしいプレーをしてくると思っていた」と、予想していたからなおさら、21歳の気合いが入った。

今年の勝者と、賞金ランキングは国内のみの25位までの選手しか出られないこの「ゴルフ日本シリーズJTカップ」は石川も、これで6年連続6度目の出場も、いまだに「初日は独特の雰囲気」。
さらに、2日目は普段のトーナメントと違って、予選落ちもない。

それだけに、初日にスタートダッシュを切って、そのまま好位置をキープし続けることは、必須条件。そのノルマの中で、「今日はよく耐えられた」。

前半こそ、「特にアイアンショットが起き上がり気味で」。3番や、1番のバンカーショットも、「そのせいで、思ったよりも右に行っていて」。

それだけに、「1番もそうだけど、パットでバーディが取れた1日」。
17番は、イーグル逃しの1メートルのバーディパットや、最終18番は1メートルのパーセーブ。
「嫌な下りの傾斜もしっかりと、打てている」。

それに、ショットも8番あたりから、徐々に手応えが出てきた。
特に、12番は満足のいく形でバーディが取れた。
「ドライバーからアイアンと同じような低い球が打てて。155ヤードのセカンドも、7番アイアンで同じように低く打って」。フェアウェイからフェードボールでピンそばにつけた。7番のチップインバーディもさておき、「今日は、あのバーディが一番好き」と、続く13番でも前ホールの手応えをそのままに、4番アイアンを握った190ヤードの2打目も左のラフから低いフェードをかけて、3メートルのバーディチャンスにつなげた。

連続バーディで、藤田との差を6つにとどめた。
すでに2日目からスコア順に組まれているペアリングは、3日目の最終組には、「僕には1打足りない」と思っていたが、それでもスコアカードは、同組で同スコアの金庚泰(キムキョンテ)よりも、先に出した。
しかし、あとから石川を抜く選手もおらず、思いがけず藤田と同じ組で回ることになったが、まだ逆転どうの、と言える状況でもない。

「藤田さんとは離れているので、トップの人どうこうと言っても、意味がない。明日は、藤田さんと優勝争いするための位置取りをする日。どれだけ差を縮められるか。なるべく自分のゴルフに集中して、半分以下の差にしたい」と、冷静にプランを練った。

関連記事