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ダンロップフェニックストーナメント 2012

薗田峻輔がボギーなしの66をマーク、ルークに迫る!

欧米のWキングにもっとも近い位置で大会を折り返すのは、23歳の若武者。「今日はピンチというピンチはほとんどなかった」と薗田。「むしろ、チャンスをたくさん逃してしまっているパターンのゴルフ」と、ボギーなしの66には、ちょっぴり後悔も。

「ティショットが安定していてほとんどフェアウェイも外さず、たまにカラーとかはあったけど、すべてパーオンしているようなもの」と完璧なショットで、ピンを絡め取りながらも「こういうのを入れたら流れが変わる、というのを3つ4つ。2ピン以内のを、外してしまった」と、悔しがったが、最後の9番は、奥から4メートルのバーディ捕りに「終わり方としては最高。明日につながる」と、2日目のコースに未練を残さずに、上がってきた。

デビュー年の2010年に、参戦5試合目にして飾ったツアー初優勝は、本人としても予想外の速さであった。
「もっと惜しいのとか、ギリギリまで追い詰めたけど、最後に負けるのとか。そういうのを繰り返して、ようやく勝てるのだろうと思っていたので」。

初めの一歩こそ、苦も無く踏み出したが、あれから2年が過ぎて、薗田も産みの苦しみを味わっている。
先週は、高校の後輩の石川遼が、やはり2年をかけてようやくツアー通算10勝目に到達したが、「遼をはたから見ていても、勝ち続けることの難しさを感じているし、もちろん自分自身についても」と、薗田は言う。

「勝つには日々の努力と運と…。それらをいかに引き寄せるか」と、近頃も痛感したばかりである。
そして今週は、久しぶりに迎えた2勝目のチャンスにも、強敵が立ちふさがる。

ルーク・ドナルドは、確かに飛ばし屋ではない。
そういう意味では、薗田にとってのスーパースターはやっぱりタイガー・ウッズ。
「ジュニア時代から憧れだった。でもルークは僕が最近、パっと来た選手でしょう」。
米欧のWキングに輝いたのも確かに昨年だし、「飛距離も僕のほうが、アドバンテージはあるかもしれない。でも彼は、パットなど小技の感覚は他の選手にないものを持っている」と、驚異を感じる。

翌3日目の土曜日は、悪天候が予想されているだけに、なおさらだ。
「ルークはイギリスの選手で、雨風にも強い。離されちゃわないように、僕も食らいついていかなくちゃ!」。
大会前に自分で決めたノルマは通算スコアを「早めに2桁アンダーに乗せること」。

目標まであと1打。到達したら、一気に敵を追い詰める。
「僕も早く勝ちたいから」。
先週の後輩に遅れを取らずに、ついていく。


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