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日本オープンゴルフ選手権競技 2012

AONが集結、永久シードも出揃う

今年は沖縄の本土復帰40周年。歴史と伝統を誇る第77回の日本オープンゴルフ選手権競技は、初めてかの地での開催に地元ファンにとっては“記念行事”のひとつとしても数えられ、11日(木)の開幕が待たれる。

8月に、70歳を迎えた青木功。65歳のジャンボ尾崎とまもなく58歳となる中嶋常幸。AONが、沖縄に集結する。さらに、一昨年の日本シニアオープンを制した倉本昌弘と尾崎直道。

そして、いまもっとも若い永久シード選手の片山晋呉。
終身シードは杉原輝雄を加えて、史上7人しかいなかった。そのドンが昨年末にこの世を去って、計6人が77回目の日本一決定戦に出揃う。

片山は“廣野”の2005年大会と、福岡は“古賀”の2008年と、すでに自身2度のタイトルでも飽き足らない。「一番勝ちたい試合」と今でも公言して、今年の開催コースの那覇ゴルフ倶楽部は本番週までに、2度の下見を済ませている。

まだ、大会週までには程遠い時期だったにもかかわらず、コースの状況は「大変だった」と、目を剥いた。
「ラフからだとグリーンに乗らない。120ヤードからでもノーコントロールでした」と、その手強さを表現したものだ。

それだからこそ、過去5度の賞金王の腕が鳴る。
勝ち星は2008年から遠ざかったままだが、今年は2週前の「コカ・コーラ東海クラシック」でプレーオフに持ち込んだ。ただし、最終日は12位からのスタートに、最後の最後に本人も思いがけない展開には、「行けるとは思っていなかったのでね」と、1ホール目の敗退もむしろ「ここまで来られて良かった」と、復活の手応えを強くする結果となった。

一時期は、「コースに来るのも嫌だった」というスランプから、近頃は「また凄くゴルフが好きだと思える」と、ラウンド中も笑顔が絶えない。

尊敬してやまない“AON”の心境も、今なら分かる。
「青木さんもジャンボさんも・・・。40代からさらに上をいっている。でもその前にやっぱり、ちょっとあって(スランプを経験して)。僕もそういう時期が来ているのかな、といまはかなり受け入れている」。
やみくもに抜けだそうというよりは、「熟すのにちょうど良い期間」と、苦しい時間もいまは楽しめるようになってきた。

「もがいてるんじゃなくてね。ガツガツもしていないし、やんなきゃという感じでも全然なくて。凄く良い時間を過ごしているし、これからまた違った自分が出てくるのでは、と期待している」。

復活Vというよりは、“新生・晋呉”の誕生が、3度目の日本一のタイトルならこの上なく絵になる。
「いまはいつ勝ってもおかしくない状態」と、充実の39歳が沖縄で円熟の時を迎えるか。

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