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カシオワールドオープンゴルフトーナメント 2011
ライバル激闘・・・・・・!!
松山さんが、石川に続くツアー史上3人目のアマチュアVを達成したのは、2週前の三井住友VISA太平洋マスターズ。名実ともに、石川のライバルとして名乗りを上げてからというもの、初めての直接対決に石川の胸も躍る。
「飛び跳ねたいくらい嬉しい!! それくらいに僕にとって英樹は魅力的な選手です。同学年とこんな対決が出来るのは、30歳くらいになってからと思っていたので。こんなに早く実現したことも、嬉しい!」。
決戦を前に若い2人は、いずれも超・ハードスケジュールをこなしての会場入りだが石川は「時差ボケはない」。松山さんもまた「疲れていない」と、いずれも元気いっぱいだ。
石川は先週、プレジデンツカップが行われた豪州から22日は火曜の朝に成田に到着して、いったん自宅に帰り、その夜に高知入り。前夜祭に出席して、翌23日のこの日水曜日はプロアマ戦に参加した。
そんなタフな20歳すら「俺よりも全然大変じゃん!」と、思わず若者言葉で驚嘆したのが、松山さんのこの3日間の行程だ。
先週は、ダンロップフェニックスでしっかり予選を通過したあと滋賀県に移動して22、23日は「文部科学大臣杯争奪 第4回 全日本大学・高等学校ゴルフ対抗戦 男子の部」に、出場。
そして最終日には67をマークして、6打差の圧勝を飾った余韻もさめやらぬまま、着の身着のままで阿部靖彦・東北福祉大ゴルフ部監督の運転で伊丹空港へ。15時半の便で、高知・龍馬空港に着くと、これまた慌ただしくレンタカーでコースに駆けつけたのは、大会前日の17時締め切りのレジストレーション(出場選手登録)に間に合わせるためだった。
当初は事情を考慮して、大会初日の朝に登録を済ませる段取りにしていたが、規律に厳しく律儀な監督は、「2分前に間に合った!」と、16時58分に滑り込みの登録を済ませて得意満面。
そのあと松山さんは、さっそくパッティンググリーンに向かった。実はこの日の試合はパー5で、2オンに成功しながら4パットをしたホールがあったそうで、「納得がいかなかったので」と、辺りが真っ暗になるまでボールを転がし続けた。
石川もまた、日が暮れるまで練習場で球を打ち込み、「先週の週末あたりから、いい感じで打ててきたので、今日も繰り返し打ってきました」と、充実感を漂わせた。
今週、勝つしかチャンスはない。逆転の賞金王の条件はもちろん、頭の片隅にはあるが「いまから考えても仕方ない。それよりもまず、英樹と一緒に盛り上げていければいいと思う」と石川。
松山さんは、中・高校時代を過ごしたのがここ高知県だ。昨年の今大会以来1年ぶりの“凱旋帰郷”に「同学年とプレーするのはいいことだけど、自分は自分のプレーをするだけ。遼と回るからどうというのはない。上位に入って恩返ししたい」と、第二の故郷で暴れ回る・・・!!