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フジサンケイクラシック 2010
富士桜賞は今年は3人
金は2日目まで、富士桜のグリーンに手間取っていた。「先週は、芝目の強い高麗グリーン。今週はいきなり高速グリーン。最初はなかなかタッチが合わなかった」という。
前週の芥屋ゴルフ倶楽部は重めのグリーンに対応して、ハンドファーストに構え、強めにヒットすることを心がけていた。
この週も同じ感覚でパッティングしていたものだから、「プッシュアウトばかりしていたんです」。
気づいた決勝ラウンドは、そこを修正。
すると「徐々に良くなってきた」と、この日最終日もホールを消化すればするほど上り調子で、後半は15番でイーグルを奪うなど急浮上。
また最終18番では3メートルのパーパットもしのぎ、このベストスコアで通算5アンダーは、4位タイに「来週につながるゴルフが出来た」と喜んだ。
次週は母国・韓国は済州島で行われる日韓対抗戦「現代キャピタル招待 韓日プロゴルフ対抗戦」でも、日本チームにとって手強いひとりになりそうだ。
そして山下は、最終日はインスタートの、いわゆる“裏街道”から前半だけで5つスコアを伸ばしての受賞だった。
3人を代表して参加した表彰式。
石川遼と、肩を並べて思い出す。
5月。石川が、58のツアー最少スコアをマークして勝った中日クラウンズで露払いを演じたのも、自分だった。
この日は、石川が薗田に追いついた本戦の18番で、バンカーから残り176ヤードの第2打を、8番アイアンでピンそばにつけたことを聞いて、目を丸くした。
「本当に?! 8番アイアンで??!!」。
規格外の18歳を再び目の当たりにして、自らも奮起を誓った。
「僕だって、今日のようなベストスコアを2日連続で出せば、きっとチャンスはやってくる」と、悲願のツアー初Vへの思いを改めて強くしていた。