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ISPSハンダグローバルカップ 2015
広田悟は首位タイにも「まだ早い!」
「もうすぐリランキング(出場優先順位の見直し)もあるし、頑張らなくちゃ、という気持ちが空回りしていて」と、反省しきりで、それでも今週は“相性の良い大会”で、ようやく脱皮の気配に本人の心もひそかに弾む。
先輩プロで、石川遼の出現までツアーで最年少の初シード入りの記録(92年、21歳)を持っていた宮瀬博文にアドバイスをもらったのは今週の練習日だ。
「目から鱗が落ちました」。
デビュー前から、ツアー5勝のシニアプロの重信秀人に師事していたが、感覚的な部分で「どうしても“クエスチョン”の部分があった」。いろいろ教えてもらって納得はするのだけれど、ではその実際の方策はというと、なかなか見いだせずにいた部分。
「そこを、具体的にどうすればいいというのを宮瀬さんが教えてくれた」。宮瀬も重信とは古くからのつきあいで、大先輩のプロの言わんとするところをよく理解していたのだ。「自分がずっと欲しいと思っていた、その通りの答えをもらった」と、中身は企業秘密で詳細に語ることは避けたが「クラブに良い仕事をさせるためのスイング。今日もコースでそれが出来た」と、感謝の好発進だ。
レギュラーツアーでは、今季まで結果を出せていないが、つい先日行われたチャレンジトーナメントの「ISPSハンダグローバルチャレンジ」では、堂々の3位タイ。「ISPSさんの大会では、なぜか良いスコアで回れる」と、レギュラーは今季初開催の主催者にも感謝しきりだ。
さらに好材料は、開催コースのヴィンテージゴルフ倶楽部(山梨県)が、兵庫県のよみうりカントリークラブに似ていると、もっぱら評判であることだ。
同コースで行われたマンダムルシードよみうりオープンで、悲願の1勝を飾ったのは2005年のこと。「アップダウンがあったり、ホール間をカートで送迎してもらったり」。思い出のコースを彷彿とさせる会場で、復活のチャンス!?
「いやいや・・・まだ早い。まずは予選を通らんと!」と、そこはやっぱり慎重な42歳である。