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長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップゴルフトーナメント 2011
諸藤将次もホストプロ!!
「あのときは、何も怖いものはなかった」。
大会主催のセガサミーホールディングスと所属契約を結んだのは、その翌年にプロ入りを決めてすぐのこと。
そのあと2007年から大会の常連も、「途端に、空回りし始めました」と、苦笑する。
「毎年この大会で、という思いは大いにあって。でも……」。ホストプロとしての自覚とプレッシャー。自身の不振も重なって、昨年まですべて予選落ちという惨憺たる結果に。
しかし、たとえ予選落ちしてしまっても、最終日まで会場に残って、数々のイベントに華を添えるのが、これまでは精一杯の恩返しだった。
そして、最後は18番グリーンにそびえ立つVIPテントで、里見治・代表取締役会長兼社長に「せめて出場させていただいたお礼を言って帰るのが、いつものパターンでした」。
今年は、ぜひ喜びの報告がしたい。
「その手応えもある」と諸藤は言う。
大学1年から、名トレーナーの大川達也さんに師事を受け、「体力がついて、飛んで曲がらない。ショットの安定性が出てきた」と、ここに来て、その効果は一気に出てきた。
ファイナルQTランク6位の資格で参戦の今季は「自分のプレーさえ出来れば、上位に行ける」という自信も出てきた。
今週は、大川トレーナーにこう言って、送り出されてきた。「この試合でこそ、結果を出せ、と」。
依然としてプレッシャーはあるという諸藤だが「それをプラスに変えて頑張りたい。今年こそ、上位で最終日の18番グリーンを上がってきたい」。
恩人の期待に応えたい。
諸藤将次(もろふじまさつぐ)
アマチュア時代に獲得したタイトルは数知れず。沖学園高3年の時に出場した久光製薬KBCオーガスタでは、アマチュアとして大会史上初の予選通過を果たしたばかりか、会場の芥屋ゴルフ倶楽部の18番パー5で、386ヤードのビッグドライブを披露して、その週のドライビングディスタンスで並みいるプロを押しのけて堂々1位に。
鳴り物入りで名門・日大に進んだ。池田勇太と同期だが、「アマチュアとしてやり残したことはない」と、2年で中退して2006年に、一足お先にプロの道を歩み始めた。
身長180センチと体格にも恵まれた大型プレーヤーはしかし、周囲の期待に反して2008年からは出場権すらままならない状態に。
昨年のファイナルQTランク6位の資格で、ようやく表舞台に出てきた今年は、「出来れば勇太に並べるくらいの活躍を」と意気込む。