昨年、５打差で突き放した松山英樹との初めての直接対決は、２日目にして３打差をつけるこの日の66だった。前日は２オーバーを叩いて出遅れたルーク・ドナルドは、初日を終えた時点でこう宣言していた。

「明日は、５アンダーを出す」。
公言どおりのゴルフは「最終日に優勝争いに加わるために、必要な５アンダーだった」。

この日は海からの風が吹き荒れ、昨年覇者にとっても苦しい１日。「グリーンも乾いて非常に速くなり、クラブ選択にも迷うし、去年よりもコースが難しく感じた」と、さすがのルークも手を焼きながらも、相わらず小技に抜群の冴えを見せて、前半の５番では12メートルのバーディトライをねじ込んだ。
６番では、２メートルのパーパットを残すピンチも難なくしのいだ。

今年、16年来のコーチを変える決断をして、チャック・クック氏とスタートさせた新たな二人三脚も順調そのもので、「ショットはいいから。毎日同じことを繰り返すだけ」と、難条件の中でも再三の見せ場を作った。
後半の11番パー３では、ピンそばのティショット。
14番でも２打目を１メートル弱につけて楽々とこの日５つめのバーディを奪った。最後の18番も、丁寧に刻んでバーディ締めに、２日目にしていよいよ首位を捉えた。

「僕には去年の経験があるから。週末も自信を持って、臨める」。昨年覇者は、大会史上４人目の連覇に向けて余裕綽々で挑む。

• 松山 英樹