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松山英樹が首位と5打差で決勝ラウンドへ(全英オープン2日目)

大舞台でこそ、真価を発揮する21歳だ。この日も、ミケルソンとマキロイと、ビッグネームに挟まれながらも「今日は、日本でも打てないようなショットがたくさん打てた」。

前半はほぼグリーンを外さず後半も、ミスはバンカーに入れた10番と、奥にこぼした15番だけ。13番の難しいパー3では「イメージが出にくい。練習ラウンドでは、1回もグリーンに行ってない」。本人も、苦手を自覚しているはずのホールも、「たまたま。昨日も今日もラッキーですね」。初日は8番アイアンで1メートルにつけた。この日は5番アイアンで、「思い通りに打てました」と、1メートルのバーディチャンスだ。

この日はこれまでとは真逆の風も、13日からコースを回った松山には免疫があった。「今日は、初めて回った土曜日と同じ風だったので」。4つも番手が変わるコンディションにも、準備をしていたから戸惑うこともない。

「今日はショットは100点満点に近い」。その割に全体の満足度が低いのは、「パットは10点」と、グリーン上の修正がうまくいっていないから。日に日に硬くなり、松山だけではなく、どの選手もパッティングには苦しんでいるが、それを差し引いても、松山には自分を許しがたい。

「難しくなっていますけど。それ以前に自分の打ち方が悪いので。そのせいで外れている状況がたくさんあるので。そこを修正できれば少しは伸ばせるのかな、と思います」と、この日の2オーバーにも納得などしていない。

それでも「予選通過は嬉しいですね。ホッとしました」と微笑んだ。最後は18番でもミケルソンに「頑張って」と声をかけられ笑顔でうなずく。20位タイから臨む決勝ラウンドは「5打差なので。明日からは上位に行けるように頑張ります」。
日本が誇る怪物ルーキーの本当の凄さは、大舞台の決勝ラウンドでこそ、さらに力を発揮する点だ。

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