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〜全英への道〜ミズノオープン 2012

なるか2試合連続の躍進、上平栄道(うえひらまさみち)

会場のここ、JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部は岡山と広島の県境に位置する。だから、実家のある尾道から車で50分で来られる。普段めったにない“自宅通勤”に「地元勢として、ぜひ頑張りたい」と、気合いが入る。

人生で、最大の活躍をしたのは3週前だ。5年シードの“メジャー戦”「日本ゴルフツアー選手権 Citibank Cup Shishido Hills」で優勝争いの末に、自己ベストの2位につけた。

「ツアーであれほどの接戦を演じたのは初めてのことでした」。

3日目も、最終日も藤本佳則と、川村昌弘と同じ組。身長158センチと小柄で童顔だが、34歳。中堅が、若い2人に挟まれ気を吐いた。
人生初のV争い。「もっと緊張するかな、と思ったのですが」。
もちろん、プレッシャーは感じていた。
「でももっと慌てたり、何も見えなくなったりするのかな、と自分でも思っていた」。
案外と回りの状況もしっかりと見えていたし、何より優勝争いの中で、ゴルフを心から楽しんでいる自分がいた。

「藤本くんも、川村くんも凄く良いゴルフをしていたし、その中で自分も非常に気持ち良くプレーが出来ていたと思う」と、すっかり味をしめた。

シード2年目の目標は、もちろんツアー初V。
「もちろん、そうなんですけど。それよりも今回の経験で、まずは優勝争いをもっともっと味わってみたくなりました」。自分でも知らなかった、勝負師の魂がうずいている。

今週は、中学時代まで過ごした思い出の地と近いことも、励みだ。
本戦からは妻の香織さんと、昨年10月に生まれた長男・瑛翔(えいと)くんも、住まいを構える大阪から駆けつける。
「同級生も、何人か応援に行こうかな、と言ってくれているので」。
なるか、2試合連続のV争い。
「だけど、まずは予選通過が先決ですね」と、笑った。

※今週は上平のほかにも県勢が目白押し。楽しいパフォーマンスが人気のすし石垣(=写真下)も、大会の地元岡山県在住。「見に来てね!」。

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