プロだからって、なんでもメーカーから無償で提供してもらえるというわけではない。たとえば河野のサングラス。「これ高校のときに、買ったものなんですよ」と、打ち明けた。

チャレンジトーナメントの賞金ランキング１位の資格で、シーズンチケットを手に入れた今年、連戦続きに、目の保護のためと、引っ張り出してきたオークリー。

思い出の品だ。香川西高校を卒業すると同時にオーストラリアへゴルフ留学。１年間を過ごした。出発前に、当地は日本の３倍の紫外線という情報を聞いて、ご両親が餞別代わりに与えてくれたもの。

「確か、２万円以上しました」と当時、高校生にとってはなおさら高級品を、今も大事に使っている。
10月も半ばにさしかかろうとしているのに、この残暑。照りつけるグリーンは、ラインを読むのにも役立つ。
ここ最近は、「少し大きめに読み過ぎていた」。そのせいで、絶好のチャンスを外すことも多かったが、反省から今週は「最初に浅めにラインを作って、そこから徐々に膨らませていくようにしている」。おかげで、この３日間で、打ったボギーはわずかに２つだ。

初日から、スリリングなバーディ合戦も、この日３日目は強い風が吹いて、この２日間とは一転、伸び悩む展開の中で、７アンダーは65をマーク。
首位とは少し、差がついてはいるが大爆発も期待できるこのコースなら、「僕にも、まだワンチャンスある」。悲願のツアー初優勝で名前を売れば、新たにスポンサーもつくかも･･･？！

• 河野 祐輝