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2012年度ツアーのチャリティ活動基金をガン撲滅基金に寄贈

オフといえども、選手たちは分刻みのスケジュールを送っている。まして、選手会の理事会メンバーとあらば、なおさらだ。副会長の宮里優作は、一昨日に妹の藍さんとの米アリゾナ合宿から戻ったばかり。
そして、バレンタインデーのこの日14日の夜には、ハワイに飛ぶ。

その直前に、寸暇を惜しんで都内を飛び回っていた。

午前11時に、日本ゴルフツアー機構(JGTO)会長の海老沢勝二と落ち合ったのは、港区高輪にある旧高松宮邸。
オフ恒例のチャリティ行事でもある。
ジャパンゴルフツアー選手会とJGTOが、昨年1年間を通じてトーナメント会場等で行ってきたチャリティ活動を通じて集まった117万2394円を持って、「財団法人 高松宮妃癌研究基金」の事務所を訪れた。
亡き高松宮妃殿下のご遺影の前で、選手を代表してチャリティ基金を寄贈した。

ジャパンゴルフツアーにおける「ガン撲滅」の活動は、1994年までさかのぼる。
当時、多くのツアー選手たちと交流があり、また、ゴルフをこよなく愛し、ゴルフを通じて多くの人々に愛されたタレントの逸見政孝氏、ハナ肇氏が相次いでガンで亡くなられたことをきっかけに第1回大会が行われた「ガン撲滅基金 ゴルフ東西対抗」は毎年、その収益を「公益財団法人 高松宮妃癌研究基金」へ寄贈。

2000年には妃殿下より賜杯をたまわり、名称も「ガン撲滅基金 高松宮妃賜杯争奪 ゴルフ東西対抗競技大会」と改められた。
毎年の恒例行事として、広く認知されてきた今大会は2006年を最後に現在は途絶えたままだが選手たちと、同基金との交流は今も続いている。

母君をガンで亡くされたのをごきっかけに、同基金を設立された高松宮妃。その後、殿下をもガンで亡くされたことで、妃殿下のガン一掃への思いは人並みならぬものがおありだったと、宮里も聞いている。
妃殿下の研究基金の活動は、いまや世界的にも高い評価を受けており、ガン撲滅にかけた妃殿下の思いは、確実に次の世代へと受け継がれている。

「とにかく何事も継続していくことが大事で、これからも僕ら選手が一丸となって、少しでもそのお手伝いができれば」と熱く語った宮里はそのまま足早で、次は午後から都内のホテルで行わている選手会・理事会の会場に向かった。

そうやって、選手たちのオフは駆け足で過ぎてゆく。

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