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〜全英への道〜 ミズノオープンよみうりクラシック 2010

中国のW・リャンが「チャンスは逃したくない」

打てば絡むショットもさることながら、打てば入るパッティングも圧巻だ。前日も、10メートル以上のチャンスを決めるなど、初日から入れまくった。この日も、前半のインコースで5つのバーディは、16番からの3連続を含む31。

折り返して後半のアウトコースは、6番と7番で、記憶がテレコになったようだ。ティショットは、7番で持つはずの4番アイアンを、6番で持ち、右のラフに入れ、そこからバンカーに打ち込んで、脱出に失敗。ダブルボギーを打っても、まだ気づかなかった。

続く7番は、6番ホールで持つはずだったユーティリティの3番をティショットで握り、計算よりも飛びすぎてまた右のラフ。ボギーを打った。

そこでようやく気がついた。
「攻め方を間違えてしまったようです」。
それでも、表情ひとつ変えず、最終9番は、552ヤードのパー5でミスを挽回する2オン。

279ヤードをスプーンで乗せて、楽々2パットのバーディで、2位タイでの決勝ラウンド進出だ。

今週は5月の中日クラウンズ以来、2戦目となる日本ツアーは今年の方向性を決める、大事な大会となりそうだ。

今季、一度は主戦場に決めた欧州ツアーは、毎週のように国境を越える旅の連続に、心身ともに疲れ切った。

「やっぱり、アジアで戦うべきか・・・」。
その決断は、今週の結果次第で下すことに決めた。
全英オープンの予選会をかねた今大会で、もしも権利が与えられる上位4人に残れたら、その勢いで、再び欧州ツアーに合流する。

しかし、ダメだったら今年はこのまましばらく日本に腰を据える。
人生の大きな岐路に立っているといってもいい。

今年の全英オープンの会場が、セントアンドリュースであることも、大きなモチベーションだ。「だってゴルフの発祥と言われる場所でしょう? もうそれだけで、特別な感じがしますから。あそこでプレーしてみたい」。
実現すれば、全英オープンは3度目の挑戦となる。
「チャンスを、逃したくないですね」。
普段は柔和な瞳が、キラリと光った。

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