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中日クラウンズ 2014
今年の和合は、石川遼にも興味深い現象が
昨年大会は、米ツアー参戦のため出ていないが、あとで結果を見て、優勝スコアに当時のコースコンディションがいかにシビアだったかが、伺い知れた。
昨年は通算2アンダーで勝った松村道央は今年、初日に10アンダーを出して周囲の度肝を抜いた。
また3日目にして、単独2位の近藤共弘は2008年の覇者で、昨年大会でもやはり、上位争いをしていたことを、石川はちゃんと覚えていた。
「近藤さんも、去年は難しい条件の中で、初日にトップに立っているんです。面白いですよね。松村さんも、近藤さんも、あとジャンさんも一昨年にここで勝たれていますし、みなさんまったく違うコンディションの中で、いずれも上位にいる」とテレビ解説者にも負けない饒舌ぶりで、「つまりみなさん、どちらの和合も攻略出来ているということなんです。それだけ和合に対応が出来ているということなんですね」。
今年の和合も、最終日に役者が揃った。先輩方に敬意を表しながらもその中に、自分もしっかりと名前を載せた。
ギネス記録を出した4年前は攻め一辺倒で制した和合に、今年はまったく違う攻略法を持ち込んで、石川も虎視眈々と2度目のタイトルをにらんでいる。
この日は強い風が吹く中でも、米ツアーで培ってきた技と忍耐力を駆使して、V争いに居残った。「首位との差を縮めることは出来なかったですけど、明日につながるプレーは出来た」と、いよいよ最終日を最終組で迎える。
強行軍を承知で一時帰国をして迎えた55回の記念大会だ。「これだけ歴史のある試合、非常に権威のあるトーナメントだと思うので」。再び舞い戻る主戦場への手土産は、決まった。