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日本ゴルフツアー選手権 Shishido Hills 2013
浅地洋佑(あさじようすけ)は「お腹がすいた」【インタビュー動画】
この日初日は「朝寝坊」。会場の宍戸ヒルズカントリークラブは1番から行ったきりになるコースの特性上、予選ラウンドから4日間とも、アウトの“ワンウェイスタート”となる。そのため第1組は6時半と、超早い。6組目の浅地も、7時15分のティオフに備えて「今日は4時半に起きるつもり」と、目覚まし時計を合わせたはずが、5時になっても集合場所に下りて来ない。心配したお母さんが電話をしたら、「まだ寝てた」。慌てて用意をして、ゆっくり朝食を取るヒマもなく、コンビニエンスストアに立ち寄り、おにぎりを買うので精一杯。
コースで正午を迎えて、「お昼もおにぎりしか食べてない」。ドタバタの1日も、コースでは冴えていた。フェアウェイもほとんど外さず、打てばピンを刺すショットの好調さで、むしろ「後半は、普通なら入れなくちゃいけない距離をたくさん外した」と、ボギーなしの67より逃したいくつかのバーディを悔しがったが、ピンチらしいピンチも7番で3メートルのパーを辛くも拾ったくらいで「宍戸で初日から、ノーボギーは自信になる」。
ルーキーイヤーの昨年は、自身の最終戦となったカシオワールドオープンで、逆転の初シード入りに、うれし涙を流した新人選手も今年は先月の24日に、いよいよ20歳の誕生日を迎えた。
その日はちょうど、主催者のみなさんとのラウンドを楽しむ「サンクフル主催者ゴルフ懇親会」の前夜祭。乾杯の“初ビール”に加えてその夜は、酒豪の2人に連れ出されて“洗礼”を受けた。平塚哲二と矢野東にしこたま吞まされ翌朝は、早朝6時の送迎バスにも危うく乗り遅れそうになったほど。
大人の階段を、また一段のぼってたくましさも増してきた。
「終盤で、あんな思いをするのは二度と嫌。今年は早めに決めたい」と、まずはシード権の確保をいちばんの目標に、キャリアアップに懸命だ。
今日はまぶしいくらいの鮮やかなピンクを基調にしたウェアを選んだように、いつもパッと原色の服を好むのは、「自分の気持ちをアゲるため」。そして何より、ファンの視線を一身に集めるため。
「あんなゴルフウェアもあるんだ、と。思ってもらえるだけでも嬉しいから」。アフロ風のクルクルパーマの長髪も、夏に備えてさっぱりと切りそろえてきたのは、自分では長髪の方が好みでも、「見ている人が、暑苦しいかなと思ったので」。自分が周囲にどう見られているか。考えながらプレーするのもまた、プロの自覚だ。
夕刊紙で、レッスンの連載も始めて「なおさら頑張ろうと思います」。同じ紙面に、初優勝の記事を載せることが目下、最大の目標だ。