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深堀圭一郎が岩手県宮古市で「ゴルフの魅力」について講演(1月25日)

宮古市のゆるキャラ、Salmon-kunとMiyako-chanの前で

日本ゴルフツアー機構が東日本大震災の復興支援活動として取り組む、小学校へのスナッグゴルフ用具の導入活動は、この4年間で東北3県に43校の寄贈を行ってきたが、その中でも市をあげての支援体制が構築されている宮古市で、深堀圭一郎と金谷嶺孝を招いての、「宮古市生涯学習市民講演会」が、津波の被害から昨年12月に復興を果たしたばかりの、宮古市民文化会館大ホールで、「生涯スポーツゴルフの魅力について」というテーマで行われた。

この講演会は、毎年1月に各界のゲストを招いて行われており、今年は一昨年9月に市内のふれあい公園で行われた、「ゴルフで岩手県を元気に!スナッグゴルフ体験会in宮古市」で子どもたちにゴルフ指導をした深堀圭一郎に白羽の矢が立ち、そして明治大学ゴルフ部時代に深堀の一学年後輩だった岩手県盛岡市で活動する金谷嶺孝と共に共同講演という形で実現した。

深堀は父親の仕事の関係で、子供の頃夏休みを岩手県で過ごす機会があり、ゴルフを始めたばかりの人生2回目のラウンドが岩手県で、しかも金谷の祖父が経営するゴルフ場だったそうで、後に明治大学に進学したゴルフ部で切磋琢磨したのが後輩の金谷でもあった。
更に、30才でトーナメントを戦うプロとしては区切りをつけた金谷が、ゴルフ界への貢献としてプロデュースする岩手県オープンに、深堀は毎年プレーヤーとして出場し、13年の歴史を積み上げて国内最大級の地方大会に育て上げてきた。

そんな意気投合した二人のプロに「ゴルフの魅力」を語らせると、情熱あふれるトークに話題は尽きない。

ゴルフとの出会いからジュニア時代の子どものゴルフ環境、トーナメントで戦うプロの苦労や怪我の克服、トーナメントを作り上げ演出する側の奮闘、社会貢献活動など、興味深く幅広い話題のぎっしり詰まった内容が展開された。

そして昨年、宮城県の仙台市で行われたスナッグゴルフ対抗戦JGTOカップ全国大会に初出場を果たした、宮古市立崎山小学校の児童もかけつけ、サプライズ出演としてステージに登場し、深堀、金谷によるスペシャルレッスン会も行われた。
スイングを披露してくれた5年生の攝待開くんは、一昨年に深堀が講師を務めた体験会でスナッグゴルフに「はまった」そうで、その後小学校に寄贈された用具を活用し、市内唯一のゴルフ場である宮古カントリークラブも開放してもらい練習を重ね、全国大会では出場24校中18位と初出場ながら健闘した。
更に開くんは昨年5月に行われた、「ゴルフで岩手県を元気に!第1回宮古市長杯スナッグゴルフ大会」では初代王者に輝いている。
その効果はゴルフの技術だけではない。更に飛び入りで登壇して頂いたお母さんに、ゴルフに取り組んだことによる子どもの変化について尋ねると、「限られた時間の中で練習をしなければいけなかったこともあり、時間の使い方がうまくなった」と話し、挨拶や礼儀と合わせて子どもの前向きな成長を感じたそうだ。

そんなほのぼのとした飛び入り参加もあった講演会だが、共に40代の真ん中に差し掛かり、「ゴルフで学んだこと」について聞いてみると、金谷は「人生そのものであり、ちょうどハーフを折り返したあたりで、これから残りのハーフを喜びも困難もあるだろうが挑戦していきたい」とゴルフに例えて話し、深堀は「我慢ですね。しかし目標に向かってそれが積みあがっていくと大きな力になる」と、17年積み重ねてきた長期シードがその表れのように、我慢を積み重ねて更なる高みを見据える。

今回のテーマである「ゴルフの魅力」について二人は、「三世代でできるスポーツで、小中学生の頃からゴルフで大人と交わり、社会に出てから学ぶような礼儀や気配り、そして振る舞いを学び、早い時期に社会人としてのスキルを身につけることができる」。また、「老若男女、幅広い世代と性別が一緒にできるスポーツなので、異なる世代との交流や家族のコミュニケーションが深まるアイテムとしても有効」とその魅力を話した。

宮古市には6校の小学校が日本ゴルフツアー機構からの寄贈を受けているほか、昨年の岩手県オープンで優勝した宮本勝昌による寄贈もあり、7校がスナッグゴルフを導入していて、更に昨年のスナッグゴルフ対抗戦JGTOカップ全国大会の収益により新たに2校の導入も計画されていて、ゴルフと触れ合うきっかけがなかった場所に、子どもたちのゴルフの花が復興への未来に向けて咲き始めている。

  • 宮古市立崎山小学校の児童がサプライズ出演としてステージに登場
  • 講演会終了後にはサイン会も行われた

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