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ダンロップ・スリクソン福島オープン 2015

「僕らが頑張ってと言わなければいけないのに」と、宮里優作

福島で開かれた第2回大会も、3日目を終えて選手たちは、連日のように福島のみなさんの、熱い声援を受けて、最終日を前に気持ちも高まっている。

この日は、17番でチップインを奪うなど、あがりの3連続バーディで、7位タイに浮上した優作。東北福祉大で4年間を過ごした選手にとってはとりわけ、思い入れの強い大会で、ギャラリーのみなさんから力をもらっている。

「年1回のこの試合でまた久しぶりに、楽しんでもらっていると感じる」と、熱気を直に浴びて恐縮しきりだ。「みなさん、大きな声で頑張れよ〜って。声援を送ってもらって。逆に僕らが頑張ってと、言わなければいけないのに。ありがたいことです」。

3位タイにつけた金庚泰 (キムキョンテ)は実は、初出場の今年、家族に心配をかけたそうだ。韓国では依然として日本の東北の中でもとりわけ福島県は、まだまだ危険だという意識があるそうだ。
実際に、出場を決めたときも考え直したらどうかと言う人もいて、庚泰 (キョンテ)も会場に来るまでは、ひそかに不安だった。

「でも今週は、知人のおうちでお世話になっているのですが、食べ物も非常に美味しいですし、思っていたようなことは、何もなかった」。ただ、この日本の蒸し暑さだけは、さすがの庚泰 (キョンテ)にも堪えるが、「この大会で僕が頑張ることで、韓国の人たちにも福島は安全なんだ、と分かってもらえるのではないか」と、今大会の模様は、韓国のテレビ局でも放映されるとあって、最終日を前に首位と2打差に気合いが入る。

「今日は最後の18番で、惜しいチャンスを外したのは残念だったけど。昔みたいに腹が立たない」。今年は結婚して一児の父となり、「子どものことを思えば、悔しいのも忘れてしまう」。
今晩もテレビ電話で、子どもの顔を見て英気を養う。
「暑くても、明日も頑張れると思います」。
韓国の鬼が、今度は福島で今季3勝目をにらむ。

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